解説 家電リサイクルの概要とプラスチックの自己循環リサイクル

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.101 No.2 (2018/2) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


解説

家電リサイクルの概要とプラスチックの自己循環リサイクル

Summary of Home Appliances Recycling and Closed-loop Recycling System of Plastics

今井孝典

今井孝典 三菱電機株式会社リビング・デジタルメディア技術部

Takanori IMAI, Nonmember (Living Environment & Digital Media Equipment Group, Mitsubishi Electric Corporation, Tokyo, 100-8310 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.101 No.2 pp.206-211 2018年2月

©電子情報通信学会2018

abstract

 本稿では,平成13年に制定された家電リサイクル法における家電製品(特定4品目)のリサイクルの概要を,一般的な処理工程を踏まえて解説する.更に,三菱電機が独自技術で行っている混合プラスチックの選別・回収工程を解説するとともに,回収したプラスチックを再び自社製品に使用する「自己循環リサイクル」について紹介する.

キーワード:家電リサイクル,再商品化,比重選別,静電選別,自己循環リサイクル

1.緒     言

 平成13年4月の特定家庭用機器再商品化法,通称家電リサイクル法の施行により,エアコン,テレビ,冷蔵庫,洗濯機の4品目を対象に再商品化が義務付けられた.

 家電リサイクル法の中で再商品化の実施義務を負うことが定められた製造業者は,一般的な家電リサイクル工程として,手解体による廃家電の解体及び残部品の破砕と,磁力等を用いた金属類の選別による再資源化,フロン等の回収を行っている.

 更に,三菱電機は,手解体及び金属選別後に残る選別が困難な混合プラスチックから,高純度の単一プラスチックを回収する技術を実用化し,平成22年からプラスチックリサイクル用の大規模プラントを稼動させた.これにより,家電製品に多く使用されているポリプロピレン(PP),ポリスチレン(PS),アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を回収し,再び自社製品に使用する「自己循環リサイクル」を推進している.

 本稿では,これらの活動について紹介する.

2.家電リサイクル法の概要(1)

2.1 家電リサイクル法の目的

 家電リサイクル法は,家庭や事業所から排出される特定家庭用機器のリサイクルシステムを確立し,効率的なリサイクルと廃棄物の減量を図ることを目的とし,平成13年4月から本格施行された.

2.2 特定家庭用機器

 現在,家電リサイクル法の対象となる特定家庭用機器(対象機器)には,同法施行令により,エアコン,テレビ(ブラウン管式,液晶式・プラズマ式),冷蔵庫(冷凍庫を含む),洗濯機(衣類乾燥機を含む)の4品目が定められている.

2.3 再商品化の定義と再商品化基準

 家電リサイクル法において,「再商品化」は次のように定義されている

① 対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し,これを製品の部品または原材料として自ら利用すること.

② 対象機器の廃棄物から部品及び材料を分離し,これを製品の部品または原材料として利用する者に有償または無償で譲渡できる状態にすること.


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録


  

電信情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電信情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。