講演 GITI Forum 2025「6Gを目指した各箇所での取り組みと宇宙通信を含めたNTN技術による未来システムの展望」報告

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講演

GITI Forum 2025「6Gを目指した各箇所での取り組みと宇宙通信を含めたNTN技術による未来システムの展望」報告

A Report of GITI Forum 2025: Initiatives Toward 6G by Key Players and Future System Outlook through NTN Technologies Including Space Communications

片田寛志

片田寛志 正員 早稲田大学大学院基幹理工学研究科情報理工・情報通信専攻

Hiroshi KATADA, Member (Graduate School of Fundamental Science and Engineering, Waseda University, Tokyo, 169-0072 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.108 No.10 pp.1008-1009 2025年10月

©2025 電子情報通信学会

1.GITI Forum 2025の概要

 国内における情報通信分野では,Beyond 5G(B5G)及び6Gと呼ばれる次世代移動通信システムをテーマとするプロジェクトの進行が活発である.同分野で進歩の目覚ましい中国をはじめとする多数の国が参画する標準化団体が存在し,それら枠組みの中で関連分野の開発が盛んであるため,国際競争の観点から影響力の維持が重要である.一方で,セキュリティ問題や,現状の5G以上に望まれる利用者側の需要が不透明である等の点から,5Gの純粋な次世代としての6Gのビジョンを見直す「6Gリセット」の概念が注目され始めている.このような状況下で,海外における宇宙通信を含む非地上系ネットワーク(NTN: Non-Terrestrial Network)技術への投資額は膨大なものとなっており,その影響は地上系ネットワーク(TN: Terrestrial Network)システムに及ぶと予想されている.こうした背景から,2025年6月27日に開催された「GITI Forum2025『6Gを目指した各箇所での取り組みと宇宙通信を含めたNTN技術による未来システムの展望』」(主催:早稲田大学国際情報通信研究センター(GITI),後援:一般社団法人電子情報通信学会,早稲田電気工学会)では,これからの6Gとその在り方,NTN技術の展望について,国内外の視点から建設的な議論が行われた.本稿では,GITI Forum 2025における国内外の主要企業による取組み事例に関する講演やパネルディスカッションでの議論の内容を中心に報告する.

 本フォーラムの登壇者と各講演タイトルを以下に示す.

「主催者挨拶と趣旨説明」

嶋本 薫(早稲田大学国際情報通信研究センター:GITI所長)

「Beyond 5G/6Gに向けたNTNに関する研究開発動向」

豊嶋守生(情報通信研究機構ワイヤレスネットワーク研究センター研究センター長)

「KDDIにおけるNTNを含む宇宙通信の展望」

市村周一(KDDI先端技術統括本部先端技術企画本部シニアエキスパート)

「6G時代のモバイルインフラのあり方」

矢吹 歩(ソフトバンク先端技術研究所先端無線統括部6G準備室室長代行)

「ソニーにおける通信技術と6G標準化の取り組み」

木村亮太(ソニー株式会社技術開発研究所ネットワーク&システム技術研究開発部門通信技術開発部統括部長)

「次世代衛星通信大容量・リアルタイム性の展望」

水野勝成(スカパーJSAT技術企画部宇宙技術本部専任主幹)

「6G-新たなワイヤレス通信:人を超え,モノとつなぎ,スマートな世界へ」

曹 建銘(HUAWEI通信キャリア事業マーケティング本部本部長)

「6Gの展望とNTNの動向そして日本の進むべき方向」(パネル討論)

パネリスト:全登壇者

モデレータ:嶋本 薫


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