小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
カーネル法のそのとき
The “Moment” of the Kernel Method
p.1100
前田英作
ベクトル間の内積を利用して効率的な非線形演算を実現するカーネル法は,1990年代後半におけるサポートベクトルマシン(SVM)の普及とともに広く知られるようになり,その後,様々な形で利用されるようになった.SVMの発案からカーネル法の普及に至るカーネル法の「そのとき」,そのアイデアの源流である「その前」,そしてその後の展開である「それから」について触れてみたい.