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吉野 仁
高信頼・低遅延通信が生み出す未来の交通社会
5Gは,従来からの大容量通信に加えて新たに高信頼・低遅延通信の実現を目指している.また,自動運転技術は,センサ技術,AIによる画像認識技術などにより実現が近づいてきた.しかしながら,完全自動運転の実現にはまだ技術的難易度が高いと言われている.近年,自動車の制御技術に通信を応用する検討も行われ,車間距離制御(ACC:Adaptive Cruise Control)に通信機能を付加した協調型ACCなどで成果を上げている.本稿では,5Gの提供する大容量低遅延の通信能力が,どのように自動運転技術に活用できるかを解説する.