小特集 3-2 FPGAデザインコンテスト

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Vol.100 No.2 (2017/2) 目次へ

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3.FPGA開発を始めるにあたって

小特集 3-2

FPGAデザインコンテスト

FPGA Design Contest: To Advocate FPGA and Its Design Method

長名保範

長名保範 正員 琉球大学工学部電気電子工学科

Yasunori OSANA, Member (Faculty of Engineering, University of the Ryukyus, Okinawa-ken, 903-0213 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.100 No.2 pp.109-112 2017年2月

©電子情報通信学会2017

abstract

 FPGA設計はASIC設計とは異なり,実機でのトライ&エラーが可能であるというソフトウェア開発的な側面を併せ持っているが,設計には専用の様々なツールの使用やハードウェア記述言語の知識が必要であり,ソフトウェア開発と比べると入門の敷居が高い部分が多い.そこで,主に学生にFPGA設計に興味を持ってもらい,設計技術を身に付けるきっかけとしてFPGA設計コンテストを実施している.本稿では,コンテストや関連するイベントがその目的のためにどのように運営・実施されているかについて述べる.

キーワード:FPGA,デザインコンテスト,ゲームソルバ,設計手法,教育

1.は じ め に

 リコンフィギャラブルシステム研究専門委員会では2011年11月に宮崎で開催された研究会以降,FPTやHEARTといった国際会議と連動しながら,FPGAデザインコンテストを実施している(表1).回路設計等のデザインコンテストは他研究会等でも開催されており,特性評価や性能評価,あるいは設計のユニークさといった点を競うのが一般的である.

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 これに対して,リコンフィギャラブルシステム研究専門委員会のコンテストでは参加者が対戦型のボードゲームソルバを実装し,コンテストの会場でこれを対戦させることで順位を決定する点がユニークである.

 例えば,ここ数年はTrax(1)というボードゲームを課題に扱っており,これは図1のように,タイルを並べて2色の線をつないでいき,先に自分の色で閉路を形成するなどの条件をクリアしたプレーヤが勝ちとなるゲームである.一つの課題を続けていくと,強いソルバの実装ができたグループが常勝することになり,新規参入の障壁となるので,ある程度の期間が経過したら新しい課題に切り替えるようにしている.

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