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スマートフォンやパーソナルコンピュータの爆発的な普及に伴う通信量の増加は目覚ましいものがある.しかし,通信網は限りある資源であるため,これらの通信を適切に制御する必要がある.特に近年は,動画像や音声通話などを行うストリーミング環境を利用することが多くなってきているため,伝送遅延時間や資源効率などの通信品質(QoS: Quality of Service)の確保を行う必要性も高まってきている.
QoSは,ITU-T(International Telecommunication Union-Telecommunication Standardization Sector)E-800にて定義(1)されており,ITU-T SG(Study Group)12にて標準化検討も活発に行われている(2).同会合では,ネットワーク側の品質であるQoSのみならず,アプリケーションごとにユーザが体感する品質であるQoE(Quality of Experience)についても議論がなされており,現在標準化が進んでいる.
このような背景から,筆者は,QoS制御技術の一つである受付制御(CAC: Call Admission Control)の研究をこれまでに行ってきた.CACとは,通信の新規到着時に網内への収容可否を判断する制御のことを指し,これまでにも様々な研究が行われている(3),(4).しかし,これらの受付制御は,ネットワークシステム側の品質パラメータであるQoSを評価対象としているものが多く,QoEの一つであるユーザが体感する満足の度合いも考慮したものは余り提案されていなかった.
そこで,これまでに,通信の受付可否が決定した際に感じるユーザの満足の度合い(ユーザ満足度)に着目した新たなCACを提案している.このCACでは,例えば動画像であれば,高画質モードや低画質モードなどのように,様々な要求帯域を仮定し,その上で全員のユーザ満足度の合計(全ユーザ満足度)が最大化する制御を行う(5)~(7).
一方で近年,QoS制御において「Technology, Human, Economy」の多方面から制御を行うべきであるというCommunication Ecosystemと呼ばれる概念が提案されている(8).図1に示すように,Technologyとは,従来から制御方式の目的やキーワードとして使われているような,「通信網,アプリケーション,制御,性能,分析」などを指し,Humanとは,「ユーザの満足度,性能,分析」などを指し,Economyとは,「製品,マネジメント」などを指す.この概念に基づいて考えてみると,これまで提案されているネットワークシステム側の制御を行うことにより性能改善を試みるCACは,QoS確保を目的としているCACであり(図2Ⓐ),筆者が提案しているユーザ満足度することで性能改善を試みるCACは,QoE確保を目的としているCACと言うことができる(図2Ⓑ).加えて,Economyに着目した制御は,サービス水準合意(SLA: Service Level Agreement)(9)確保を実現しているCAC(10)と考えることができる(図2Ⓒ).すなわち,これらのCACは,通信網の制御を行うことでQoS/QoE/SLA確保の実現を目指していることから,Technologyに基づきながらQoS/QoE/SLA確保の実現を目指す制御と言えるであろう.
筆者は,Communication Ecosystemの概念において,上記のように,これまでの制御がTechnologyに基づく制御であったことに着目し,Humanに基づく制御を行うことでより効率的な制御が実現可能ではないかと考えている(図3Ⓐ~Ⓒ).ネットワークシステムを利用するのは,あくまでもユーザであるため,ユーザ自身の行動をシステムに組み込むことで,これまでにはないQoS/QoE/SLA確保が可能となる可能性がある.
このようなユーザ行動の中で,ユーザ自身の「協力行動」をシステム内に組み込むことで,より効率的なCACが実現可能であることを既に提案している(11).更には,この協力行動に着目した制御として,アクセスポイント選択方式(12)やテザリング環境におけるコストシェアリング方式(13)も提案し,Humanに基づく制御の妥当性を既に示している.
本稿では,これらのユーザ協力行動に着目した制御方式の概要を説明し,そこからの発展を考えることで,近い将来に必要とされるネットワーク制御について述べていくこととする.
本稿の流れは以下のとおりである.2.にて,Technologyに基づくCACの一例として,ユーザ満足度に着目したCACの概要を述べ,続く3.では,Humanに基づくCAC及びネットワーク制御方式の概要を述べる.4.にて,ユーザ行動とシステムが融合したネットワーク作りについて述べ,最後にまとめを行う.
CACとは,前章でも述べたように,本来通信の新規到着時に網内への収容可否を判断する制御のことを指し,一般に,受け付けられた通信は終了まで帯域が保証されることから,QoS確保を実現する制御として知られている.その一方で,アプリケーションの要求帯域は様々である.そのため,既に提案されているCACは,資源の帯域利用効率向上を主目的としているものが多かった(3),(4).しかし,帯域が通信の価値をそのまま表すとは限らない昨今では,この帯域利用効率向上を目的とした従来のCACを用いると,個々のユーザに対して大きな不満を生じさせるという問題が生じる.
例えば,図4に示すように,空帯域が3Mbit/s時に,先に到着した3Mbit/sのフローを収容すると,帯域の利用率は100%となるが,後から到着する1Mbit/sのフロー3本が呼損となってしまう.このとき,図5に示すように,3Mbit/sのフローが1Mbit/sのフローの3倍の満足度を得られると仮定すれば,1Mbit/sのフローを3本収容させた場合と3Mbit/sのフローを1本収容させた場合は同様に全ユーザ満足度を向上させることが可能である.しかし,利用しているアプリケーションの価値が必ずしも帯域に比例しているとは限らないため,各ユーザの満足度は必ずしも受付を許可された自フローの帯域に比例するとは限らない.
したがって,(各ユーザの満足度が自身の帯域に比例することを前提とする)従来の資源効率向上を目的とした制御では,各ユーザの満足度を反映した最大化を行うことはできず,各ユーザの満足度と自身の帯域の関係を適切に考慮する必要がある.このユーザ満足度に着目し,筆者は,網が現在置かれている状況を考慮しながら,全ユーザ満足度を向上させることを目的とした新しい受付制御方式を提案している.
異なる要求帯域(広帯域フローと狭帯域フロー2種類に限定)に対し,収容時に同じ満足度を得ると仮定(図5)し,この考えの下,全ユーザ満足度を向上させるために,網内へのトータルで呼損となる確率(トータル呼損率)を最小にする新しい受付制御方式の解析を行っている.新規フロー到着時に,その時点での収容済み帯域が制御パラメータであるしきい値より大きい場合,到着フローが広帯域フローの場合に呼損として取り扱う(図6)ことで,トータル呼損を低減するため,適切なしきい値設定が必要である.
そこでまず,待ち行列理論M1M2/M1M2/S/S即時システムによるモデル化から理論式を立式し,数値計算の総当たりにより最適なしきい値を導出し,その最適しきい値を利用することにより,提案手法を用いない場合のトータル呼損率( )より大幅な減少,かつトータル呼損の最小化を実現した(図7).
しかし,数値計算による総当たりは,計算量が多く,実用的ではない.これに対し,様々なトラヒック状況に関して,最適しきい値及びその最適しきい値により得られる最小トータル呼損率の特性を解析した結果,最小トータル呼損率とほぼ同じトータル呼損率を実現する準最適なしきい値は,二次多項式により近似できることが明らかになった.そこで,この準最適なしきい値を容易に得られる近似式を最小二乗近似を用いて導出し,様々なトラヒック条件において,この近似式を用いたトータル呼損率( )が最適しきい値を用いたときのトータル呼損率( )とほぼ同等であることを確認した(図7).これにより筆者は,最適しきい値導出のための総当たりが不要で計算量が大幅に減少した,実用的な受付制御方式を実現している.
このように,提案CACで,Communication Ecosystemの概念から考えると,システム側でのしきい値制御を行うことで全ユーザ満足度最大化を実現しており,Technologyの観点からQoE確保を実現していると言える.しかし,システムを利用するのは,あくまでもユーザ自身であるにもかかわらず,上記CACを含むこれまでに提案されている制御方式は,全てユーザ自身の行動は反映されていなかった.すなわち,ユーザ自身は,全て利己的に行動する前提の下,制御方式が決定していたと言える.ユーザによっては,状況に応じて利他的に行動するユーザも存在するはずである.そこで,筆者は,ユーザの「利他的行動」をシステム内に組み込む新たな制御方式をこれまでに提案している.次章では,これらの制御方式について述べていく.
前章での提案CACは,各ユーザは,他のユーザに影響されず利己的に振る舞う(以下,利己的ユーザ)ことを仮定していた.しかし,実ネットワークにおいては,他のユーザの接続状況に影響されて,他のユーザのために自らの要求を下げる利他的なユーザ(以下,協力的ユーザ)も存在する可能性があるため,全ユーザが利己的と仮定していたこれまでの受付制御方式は,最適な制御方式とならない可能性がある.したがって,より実ネットワークに即した受付制御を実現させるためには,利己的ユーザ及び協力的ユーザの両者の振舞いも考慮した新たな受付制御を行う必要がある.
そこで,図8に示すように,協力的ユーザが存在する場合に,ユーザの振舞いと受付制御の相互作用を考慮することで,全ユーザ満足度の向上を実現する受付制御方式を提案している(11).この提案法では,新規フロー到着時に,その時点で網内に収容されているフローの総帯域が制御パラメータであるしきい値より大きく,かつ到着フローが広帯域フローの場合にこれを呼損とし,そのユーザが協力的ユーザの場合には,狭帯域フローに変更する.この制御の下,定常状態を仮定して待ち行列理論M1M2/M1M2/S(M, )による理論解析により最適しきい値を導出し,トータル呼損の最小化を実現している.更に,待ち行列理論により,各トラヒック条件に対するトータル呼損率の低減特性も明らかにしている.
この制御では,Communication EcosystemのHumanの側面である利己的及び利他的というユーザ行動を,ネットワーク制御の中に組み込むアプローチを取ることで,従来手法であるユーザ行動を考慮しない受付制御に比べて大幅に全ユーザ満足度を向上可能となっている.すなわち,Humanの観点からのQoE確保(全ユーザ満足度向上)を行うことが可能であることを示唆している.
前節までのネットワーク制御方式は,CACに関するものであったが,他の制御に関してもユーザ行動を考慮することで,効率化を図ることが可能である.本節では,この例として,IEEE 802.11規格に基づく無線LAN(Local Area Network)におけるアクセスポイント(AP: Access Point)の選択制御方式について述べる(12).
一般に,無線LAN環境では,端末を持つユーザとアクセスポイントとの距離が異なる場合,無線端末ごとに伝送レートも異なるマルチレートになるため,このようなマルチレート無線LAN環境では,極端に低い伝送レートを得た端末の影響で,システム全体のスループットが下がること(Performance Anomaly)が知られている(14).この研究では,この問題を解決するために,到着した新規ユーザを接続する前に,ユーザ自身が許容できる範囲でAPに移動するという協力行動を取る(図9)ことで,ユーザ自身のQoSである新規ユーザのスループットを保ちつつ,システム全体のスループット最大化を実現する新しい最適アクセスポイント選択法を提案している.数値解析を行うことで,大幅にシステム全体のスループットが向上することが明らかとなっている.
この制御では,Communication EcosystemのHumanの側面である「ユーザ自身が移動する」というユーザの協力行動を,ネットワーク制御の中に組み込むアプローチを取ることで,従来手法であるユーザ行動を考慮しないアクセスポイント選択方法に比べて大幅にシステムスループットを向上可能となっている.すなわち,Humanの観点からのQoS確保(システムスループット向上)を行うことが可能であることを示唆している.
本節では,ユーザ同士が他の端末の通信環境を提供可能とするテザリング機能を用いて協力し合うことに着目した,網資源の最適コスト設定法について概要を述べる(13).テザリング環境では,テザリング機能を持つ端末であれば一般の端末であっても通信を提供する側となるため,新たな解析が必要となる.これまでにも,テザリング環境において,通信を提供する側とされる側のユーザ群を一つの提携グループとし,その際,テザリングを提供したユーザへ支払うコストの配分法が提案されている(15).
しかし,この既存コスト配分法においては,トータルのユーザ満足度のみを考慮しているため,提携グループによっては不満を持つユーザが多く存在する可能性がある.この研究では,図10に示すように,テザリング環境下における提携グループ内でのコスト配分方法について,協力ゲーム理論の提携形ゲームでモデル化し,各ユーザの要求する帯域や各ユーザの不満も考慮した新しいコスト配分法を提案している.
この制御では,Communication EcosystemのHumanの側面である「テザリングのグループを作る際に感じるユーザ同士の満足や不満」を,ネットワーク制御の中に組み込むアプローチを取ることで,これらを考慮しないコスト設定法に比べてより現実的なコストを設定することが可能となっている.すなわち,Humanの観点からのSLA確保(適切なコスト設定)を行うことが可能であることを示唆している.
以上から,ユーザの利他的行動をシステム制御に組み込むことで,3.1ではQoE(図3②)を,3.2ではQoS(図3①)を,3.3ではSLA(図3③)確保を実現している.これらの制御は,ユーザ行動を考慮しない,すなわちユーザの利己的行動のみを考慮した制御に比べて,大きく性能が向上することも明らかになっているため,これらのHumanに基づく観点が,これから複雑化するネットワークを効率的に制御する重要な要素となると考えられる.次章にて,このHumanに基づく制御が今後どのように発展していくべきか,述べていくこととする.
上記の章では,システム内には,利己的に行動するユーザだけでなく,利他的に行動するユーザも存在するという新たな考えの下モデル化を行うことにより,制御パラメータを決定してきた.更に,ユーザ行動を考慮するという,Communication EcosystemにおけるHumanからのアプローチを行うことで,システム性能が大きく向上することも明らかにしてきた.しかし,ユーザの行動というものは,利他的であるか利己的であるかの2種類のみではないことは容易に想像できるであろう.
例えば,ユーザは全員常に合理的に行動できるだろうか? これまでの制御では,全てのユーザが合理的に行動することを仮定していた.すなわち,ストリーミングを要求するユーザのタイミングや,それらの通信の要求する帯域など,全てのパラメータは,ユーザの合理的な行動を基に設定されてきた.(ここで,合理的とは,ユーザが要求を決定する際に必要な情報が全てそろっている状況で最適な行動を選択することを意味する.)実際のユーザは,周りのユーザの接続状況などを表すトラヒック状況(以下,トラヒック情報)によってユーザ行動が変化し,更に,判断に必要な情報を,常に全て得られるとは限らず,必ずしも合理的な行動を取れるとは言えない.すなわち,システムトラヒックに直接影響を及ぼすユーザの行動は,より現実に即したものを仮定すべきであり,その不合理的な要素(以下,限定合理性)を考慮することで,逆にシステムにとっては合理的なトラヒックパラメータを基に設計を行うことが可能となる.
このように,ユーザの行動をシステム制御に組み込むということは,システム内でのユーザ同士の影響を考える必要がある.ユーザ同士の影響を考慮しながら解析する理論として,3.3でも使用したゲーム理論が挙げられ,このような理論を用いたモデル化を行い,解析を行うことで,より踏み込んだユーザ行動特性をシステム制御パラメータに踏み込むことができるかもしれない.
更に,ユーザの行動特性はトラヒック状況に直接影響を及ぼすため,ユーザの行動特性のシステムへの影響を時間変化も考慮して行えれば,よりネットワーク資源を有効活用可能なネットワークシステムを構築可能である.このようなユーザの行動に即したネットワーク制御を時間変化も考慮して行うことは,ユーザ自身の行動自身も変えることにつながる可能性がある.すなわち,例えば先の利他的行動を考慮したCACでは,結果的にユーザの利他的行動を促進することになる可能性がある.したがって,ユーザ自身の行動も変える可能性のあるネットワーク制御技術は,今後より複雑化するネットワークシステムでは,重要な技術となると考えられる.
本稿では,Communication EcosystemにおけるTechnologyの側面からQoEの確保を実現するCACに加えて,Humanの側面からQoS/QoE/SLAの確保を実現するネットワークの制御技術について概略を述べた.また,Human側からのアプローチの着眼点となる,ユーザの行動をシステムに組み込むこの重要性を考えることにより,このことが,今後複雑化するネットワークシステム上で必要な技術となることも述べた.
言うまでもなく,これからの100年に掛けてのネットワーク技術の進歩は目覚ましいものとなるだろう.筆者は,システム側だけでなくユーザ自身の行動もネットワーク制御技術に組み込むことが,複雑化するネットワーク技術の進歩を促す重要技術の一つになり得ると考えている.
(1) ITU-T E. 800, “Definitions of terms related to quality of service,” Sept.2008.
(2) ITU-T SG12, http://www.itu.int/en/ITU-T/studygroups/2013-2016/12/Pages/default.aspx
(3) K. Kawashima, “Trunk reservation models in telecommunications systems,” Teletraffic Analysis and Computer Performance Evaluation, pp.29-36, North-Holland, Amsterdam, 1986.
(4) 奈須野 裕,今野 将,岩谷幸雄,木下哲男,荒井賢一,“アドミッション制御によるVoIP品質保証方式の提案,”信学論(B), vol.J89-B, no.2, pp.78-87, Feb., 2006.
(5) S. Miyata and K. Yamaoka, “Reducing total call-blocking rates by flow admission control based on equality by heterogeneous traffic,” HTE Infocommunications Journal, vol.65, no.2, pp.27-34, April 2010.
(6) S. Miyata and K. Yamaoka, “Flow-admission control based on equality of heterogeneous traffic (two-type flow model),” IEICE Trans. Commun., vol.E93-B, no.12, pp.3564-3576, Dec. 2010.
(7) S. Miyata and K. Yamaoka, “Equality based flow-admission control by using mixed loss and delay system,” IEICE Trans. Commun., vol.E95-B, no.3, pp.832-844, April 2012.
(8) K. Laghari and K. Connelly, “Toward total quality of experience: A QoE model in a communication ecosystem,” IEEE Commun. Mag., vol.50, no.4, pp.58-65, April 2012.
(9) ITU-T M. 3342, “Guidelines for the definition of SLA representation templates,” July 2006.
(10) I. Ahmad, J. Kamruzzaman, and S. Aswathanarayaniah, “Call admission control with SLA negotiation in QoS-enabled networks,” Lect. Notes Conput. Sci., vol.3420, pp.117-124, April 2005.
(11) S. Miyata, K. Yamaoka, and H. Kinoshita, “Optimal threshold configuration methods for flow admission control with cooperative users,” IEICE Trans. Commun., vol.E97-B, no.12, pp.2706-2719, Dec. 2014.
(12) S. Miyata, T. Murase, and K. Yamaoka, “Novel access-point selection for user QoS and system optimization based on user cooperative moving,” IEICE Trans. Commun., vol.E95-B, no.6, pp.1953-1964, June 2012.
(13) 宮田純子,木下宏揚,“テザリング環境における最適コスト配分と提携条件,”信学技報,IN2013-204, pp.355-360, March 2014.
(14) M. Heusse, F. Rousseau, G. Berger-Sabbatel and A. Duda, “Performance anomaly of 802.11b,” Proc. IEEE Inforcom 2003, vol.2, pp.836-843, April 2003.
(15) J. Lee, C. Shao, H. Roh, and W. Lee, “Price-based tethering for cooperative networking,” Proc. IEEE ICOIN 2013, pp.379-384, Jan. 2013.
(平成28年12月31日受付 平成29年1月27日最終受付)
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