2018年度事業報告書

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.102 No.7 (2019/7) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


2018年度事業報告書

自 2018年4月1日~至 2019年3月31日

1.概 況

 創立100周年にあたり,本会がコミュニケーションの夢とそれによって実現される豊かな未来社会に向けて挑戦し,革新的技術及びイノベーションを継続的に創出する学会として大きく飛躍することを目指し,以下の基本姿勢で活動を進めた.

1.広汎な知が交流する場を作り,新たな学術領域をひらく

2.社会課題の解決に貢献し,新たな社会のビジョンを作成する

3.技術倫理の向上に努め,社会に向けて発信する

 本会の事業は,学会全体事業(以下,共通事業という),ソサイエティ及びグループ事業,支部事業の三つに大別されるが,以下のような取組みを行った.

(1)会員サービスの向上

 2017年にグランドデザイン検討WGにおいて,シンプル化を念頭に置き,会員サービス向上,学会コンテンツ活用,事務局業務効率化等を実現する学会の情報システム見直しのグランドデザインを進めた.2018年度は,この検討結果をベースに新会員管理システムの開発を進め,2019年2月から運用を開始した.

(2)学会コンテンツの活用

 学会の学術成果である20万件を超える各種刊行物,コンテンツを機関や団体に十分活用頂くため,会員種別「特殊員」を「購読会員」と変更した.会誌,論文誌をはじめとする学会刊行物の電子版購読サービスへの展開が図れるよう,各種電子化コンテンツ活用システムを構築,会誌,論文誌,国際会議論文,技術研究報告,大会発表論文等のコンテンツサービス展開方法の検討を進めた.

(3)論文誌オープンアクセス化

 英文論文誌のオープンアクセスについては,オープンアクセスオプション(オープンかクローズかは著者が選択)とすることが決定され,オープンの場合は追加料金を課する運用を開始した.今後,追加料金の適正化と完全オープン化の検討を継続する.

(4)技術研究報告の完全電子化サービス

 既に技術研究報告の電子化は完了しているが,通信ソサイエティと情報・システムソサイエティでは2018年度から冊子体での発行をなくして完全電子化によるサービスに移行した.また,他のソサイエティも2019年度までに完全電子化に移行を行う目途を得た.

(5)府省との対話と他学会との連携

 ICT分野では従来の範囲を超えた他分野との連携が重要となってきており,府省や他学会との連携活動を推進した.支部における総務省地方総合通信局との意見交換会,応用物理学会,土木学会,情報処理学会,日本機械学会とのシンポジウム,共同セッションの企画等を実施した.電気学会については強い連携を目指し意見交換を開始した.

2.共通事業

(1)各種会議

 2018年6月7日の定時社員総会において,安藤会長,中沢次期会長を代表理事とする2018年度役員体制を発足させた.理事会9回開催をはじめ,理事会傘下の各種委員会等を開催し,学会の円滑な運営を行った.

(2)出版

 本会の「実施事業」の柱である会誌発行事業については,2018年度は,合計278,800部(月平均23,200部)を発行配布した.読みやすく,親しみやすい会誌を目指して,企画を行い,特集・小特集の毎号化を実施した.

 2010年2月のmath版公開,2011年3月の一般公開から時間が経過したため,2018年度をもって知識ベース1.0の編集を完了した.本会ホームページに開設された「バーチャル図書館」について,次の収録コンテンツとして「実用通信工学叢書」シリーズのアーカイブ化への取組みを開始した.出版事業として単行本重版2点,教科書シリーズとして,重版4点を発行した.

(3)総合大会

 総合大会を2019年3月19日(火)~22日(金)に早稲田大学で開催した.本年度もプログラム委員会を組織して企画・準備を行い,大会の活性化,魅力向上を図った.また,前年度に引き続き,学生と企業の情報交換の場としてキャリア相談会を実施した.今大会では,懇親会と全ソサイエティ合同によるWelcome Partyを合同で開催し,企業会員との連携を強化した.参加者4,770名,公募講演数1,968件であり,成功裏に実施できた.

(4)選奨

 第80回功績賞を5名に,第56回業績賞イ号を3件5名に,第56回業績賞ロ号を3件6名に贈呈することを決定した.

 第75回論文賞を和英論文誌8誌から選んだ12編に,第1回最優秀論文賞をその中の最も優秀と認めた1編に贈呈することを決定した.

 第5回末松安晴賞を2名に贈呈することを決定した.

 第81回学術奨励賞を50名(基礎・境界ソサイエティ7名,通信ソサイエティ28名,エレクトロニクスソサイエティ10名,情報・システムソサイエティ5名)に対し贈呈した.

 第3回教育優秀賞を2名に贈呈することを決定し,第2回教育功労賞を9名に贈呈した.

(5)会員に関する事項

 定款に基づき,名誉員に4名を推薦することとした.

 規則に基づき,フェロー称号を31名に,シニア会員称号を55名に贈呈した.

 会員数(名誉員・正員・学生員,維持員,特殊員)合計については,2018年度末で25,976となり,前年度末から3,105の減少(うち個人会員数は,名誉員+1名,正員-2,400名,学生員-693名)となった.これは会員数の減少とともに2017年度まで会員数に計上していた会費未納者を2018年度末から会員資格喪失対象者としたことによる減少も含まれる.

(6)教育関連活動


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録


  

電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。