小特集 1-3-2 自律神経系を用いた精神的ストレスの計測・評価

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Vol.102 No.8 (2019/8) 目次へ

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1. 生体機能の計測・評価に関連する各分野の現状

小特集

1-3 疲労とストレスの計測・評価

1-3-2自律神経系を用いた精神的ストレスの計測・評価

Measurement & Evaluation of Mental Stress with Autonomic Nervous System

塩入俊樹

塩入俊樹 岐阜大学大学院医学系研究科精神病理分野

Toshiki SHIOIRI, Nonmember (Graduate School of Medicine, Gifu University, Gifu-shi, 501-1194 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.8 pp.766-767 2019年8月

©電子情報通信学会2019

abstract

 自律神経系(ANS)は生体の恒常性(ホメオスタシス)を維持するための重要なメカニズムの一つである.そのため様々な状況で変化し,個人差も大きい.これまでのANS研究の大部分は,非日常的な実験環境下における急性のストレスを与えるものであったが,これでは実際の精神的ストレスを測定することにはならない.今後は,長期間継続的に測定可能な携帯型の装置を用いて,被験者それぞれが別々の日常生活をしながら実際に様々な精神的ストレスを受けた状況下でのANSの変化を捉え,それをAIを用いて解析し,一人一人異なるオーダメイドのストレス警報装置となることを望みたい.

キーワード:自律神経系,精神的ストレス,交感神経系,HPA系

1.は じ め に

 そもそも,本会誌の特集に門外漢である筆者が推薦されたのは,多分に,昔,自律神経系(ANS: Autonomic Nervous System)の研究(1)(4)を少しばかりかじった精神科医であるからと思う.そこで精神科医の立場から,ANSによる精神的ストレスの計測・評価について,私見を述べたい.会員の皆様ほどの知識も経験もないままに,述べさせて頂くことを,まずお断りしておきたい.


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