小特集 3-2 仮想環境でのリハビリテーション応用

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Vol.102 No.8 (2019/8) 目次へ

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3.リハビリテーションにおける生体機能の計測・評価の現状と今後

小特集3-2

仮想環境でのリハビリテーション応用

Application for Rehabilitation in Virtual Environments

杉田典大 吉澤 誠

杉田典大 東北大学大学院工学研究科技術社会システム専攻

吉澤 誠 東北大学サイバーサイエンスセンター先端情報技術研究部

Norihiro SUGITA, Nonmember (Graduate School of Engineering, Tohoku University, Sendai-shi, 980-8579 Japan) and Makoto YOSHIZAWA, Nonmember (Cyberscience Center, Tohoku University, Sendai-shi, 980-8579 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.8 pp.798-800 2019年8月

©電子情報通信学会2019

abstract

 デバイスの低価格化が進み,人工的な感覚情報を扱うバーチャルリアリティ(VR)が様々な場面で具体化されている.VRでは,計測した生体機能を意図的に改変して感覚情報としてフィードバックすることができるため,リハビリテーションとの高い親和性が期待できる.一方,安全性を保ちつつVRを効果的に利用するためのツールとして,自律神経活動などの生体情報の活用が考えられる.本稿では,VRを用いたリハビリテーションについて,手軽でかつ安定した計測が可能な心拍数と関連した研究を紹介するとともに,その現状と課題を解説する.

キーワード:バーチャルリアリティ(VR),バイオフィードバック,心拍数,自律神経

1.は じ め に

 本稿では,生体機能の計測及び評価について,バーチャルリアリティ(VR: Virtual Reality)を用いたリハビリテーションで利用されている事例を紹介するとともに,生体機能への効果・影響における可能性と課題を議論する.

 近年,VRで用いられるデバイスの低価格化が進み,より手軽に扱えるようになったことから,VRを用いたリハビリテーション(以下,VRリハビリテーション)に注目が集まっている(1).VRリハビリテーションの特徴として,以下の点が挙げられる.

広いスペースを必要とせず安全に実施できる

病院から離れた遠隔地でも実施できる

ゲーム性を持たせることで苦痛の軽減やモチベーションの維持が図れる

結果を定量的に把握することができる


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