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4.健康・スポーツにおける生体機能の計測・評価の現状と今後
小特集4-1
感覚系の特性に関連した最近の課題
Recent Issues on Properties of Self-sensory Systems
abstract
身体活動やスポーツでは,負荷と生理的指標の関係に基づいてトレーニング強度や安全性が確認されている.この際,その種類・種目,個人の体力や過去の運動習慣などによって努力感覚や疲労感覚などが異なることが知られている.運動時の身体感覚は様々な感覚に影響を受けており,主観的な感覚情報にのみに依拠した運動強度の調節では,不十分な運動効果や事故リスクが高まる.また,大きな個人差が生じる可能性がある.そこで,これらの主観的な感覚ではなく,身体活動時や運動時での全身的な努力感覚・疲労感覚の重要性を解説する.
キーワード:生理指標,身体感覚,運動強度,個人差,自己選択
従来,身体活動に際して測定される生体情報は,生理的情報を指標とする場合が多い.特に循環器指標は,近年のスマートデバイスなどの機能向上により,より日常的に,恒常的に測定可能になってきている.心拍数(HR: heart rate)をはじめ,収縮期/拡張期血圧(SBP, DBP: systolic/diastolic blood pressure),呼気ガス(酸素摂取量,二酸化炭素排出量),電気的情報から脳や骨格筋の活動を見る脳波や筋電図なども生体情報の指標として活用されている.近年では,血糖値の自己測定(SMBG: self-monitoring of blood glucose)も一般化されており,生体の危険度やトレーニング強度を測定・評価するために,これらの生理的指標がモニタリングされている.
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