小特集 2. タイの教育システムと大学を取り巻く状況

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グローバル科学社会シリーズ──タイ編──

小特集 2.

タイの教育システムと大学を取り巻く状況

Academic Environments

Witoon YINDEESUK(著) 塩田茂雄(訳)

Witoon YINDEESUK,キングモンクット工科大学ラカバン校理学部物理学科

塩田茂雄 正員 千葉大学大学院工学研究院

Witoon YINDEESUK, Nonmember (Faculty of Science, King Mongkut’s Institute of Technology Ladkrabang, Bangkok, 10520 Thailand), translated by Shigeo SHIODA, Member (Graduate School of Engineering, Chiba University, Chiba-shi, 263-8522 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.102 No.9 pp.850-852 2019年9月

©電子情報通信学会2019

abstract

 本稿では,科学技術を学ぶタイの学生数やタイの日本資本の会社で働く社会人の意見の紹介を織り交ぜながら,タイの教育システムについて概説する.

キーワード:タイ,教育システム,大学,科学技術

 タイの教育制度を知ることはタイの人々をより深く理解する上で大変重要である.タイでは主として文部省(Ministry of education)が,様々な階層の人々への教育の提供とそのための教育制度の構築を担っている.タイの学校は,小学校,中学校,高等学校の三つのレベルに分かれる.更に義務教育ではないが幼稚園の制度があり,ほとんどのタイの子供たちは,3歳から5歳の間,幼稚園に通う.幼稚園を終えた後,子供たちは6歳から12歳までの6年間を小学校で過ごし,小学校卒業後,12歳から15歳までの3年間を中学校で過ごす.ここまでは義務教育である.中学校を卒業した学生は,高等学校若しくは職業教育課程(vocational education)に進学し,更に3年間勉強する.職業教育課程で資格を取得した学生は就職するほか,高等職業教育課程(higher vocational certificate)を目指したり,大学に進学したりする.一方,高校を卒業した生徒は大学に進学する.タイの労働省(department of employment)は,労働市場の推定,労働力計画の策定,更には労働力不足の解消等の対策のため,中学,高等学校,職業教育課程,大学の卒業生数の推定を行っている.図1に2019年の卒業生と就職学生数の推計を示す.


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