特別小特集 1. 北陸近未来ビジョン――2030年代中頃の北陸のありたい姿――

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Vol.103 No.10 (2020/10) 目次へ

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特別小特集 1. 北陸近未来ビジョン――2030年代中頃の北陸のありたい姿―― Hokuriku Region's Near Future Vision : The Ideal Future Vision in Mid-2030s 久和 進

久和 進 北陸経済連合会

Susumu KYUWA, Nonmember (Hokuriku Economic Federation, Kanazawa-shi, 920-0981 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.103 No.10 pp.976-979 2020年10月

©電子情報通信学会2020

1.は じ め に

 北陸経済連合会(以下,当会)では,2017年度に創立50周年を迎えたのを機に,次の新たな時代へ向けた羅針盤としての「北陸近未来ビジョン」(以下,ビジョン)を2019年6月に発表した.人口減少・少子高齢化,ディジタル革新の進展など,今後の社会・経済の変化を見据え,北陸新幹線の大阪までの全線開業後の2030年代中頃をターゲットに,北陸のありたい姿を「スマート・リージョン北陸」と名付けて取りまとめた.

 「スマート・リージョン北陸」を目指すためには,ディジタル技術を活用し,新たな付加価値を創出する「Society5.0」を実現させることが不可欠である.

 本稿では,「スマート・リージョン北陸」の姿や,その実現に向けて当会として取り組むべき今後の施策の方向性について紹介する.

2.現状から想定される将来の見通しと課題

 今回のビジョン策定にあたっては,今後の人口減少・少子高齢化などから想定される将来の見通しを「ベースシナリオ」として整理するとともに,「北陸の特徴」(ポジティブ面,ネガティブ面の両面)を踏まえつつ,今後のAI・IoTなどのディジタル技術の進展,北陸新幹線などの高速交通網の整備といった「時代の潮流」へのキャッチアップも念頭に入れながら,将来の北陸のありたい姿「スマート・リージョン北陸」を検討した(図1).

図1 現状から想定される将来の見通し(1)~(5)


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