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光・時刻リンク技術による高精度な周波数標準のアプリケーション
3. 応用技術
小特集 3-2
VLBIと原子時計
VLBI and Atomic Frequency Standards
光学望遠鏡も含めて,望遠鏡の分解能は回折限界により制限され,受光面の開口直径(m),波長(m)に対して(rad)で評価される.人の視力の測定も1mmの隙間を5m離れた位置から識別できる能力を視力1として,分解能の逆数で定義されている.10cm口径の光学望遠鏡が視力25~50に相当するのに対して,電波望遠鏡の場合,850GHzの受信機を持つALMA(注1)でも,その素子である12m直径の単一の望遠鏡だけでは視力7に届かず,8.4GHzで観測を行う日本最大の臼田64mパラボラアンテナの場合,視力0.36相当である.このような電波望遠鏡の分解能を改善すべく,干渉計という方法が開発された.複数のパラボラアンテナで受信した信号を干渉(相互相関)させることにより,アンテナ間の基線長(m)を直径とするパラボラアンテナ相当の高い分解能()を得ることができる.
ここで,干渉計が成立するための周波数安定度について考える.アンテナx,yで受信される信号をそれぞれとして,天体からの信号,受信機等による雑音をとする.アンテナyには天体からの信号がだけ遅延して到達するものとする.
(1)
(2)
周波数標準源の基準信号に同期した角周波数の信号を局部発信機で発生し,受信信号に掛け合わせて記録可能な低周波の信号に変換する.このとき,x,yそれぞれのアンテナの局部発信機の角周波数をと書くと
(3)
(4)
ここでは,アンテナx,yそれぞれの局部発信機の付加位相を表す.相互相関
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