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イーサネットの高可用性を支えるOAM技術

OAM Technology That Supports High Availability of Ethernet

眞下大輔 髙瀬誠由

眞下大輔 正員 (株)日立製作所研究開発グループ

髙瀬誠由 正員 (株)日立製作所研究開発グループ

Daisuke MASHIMO and Masayuki TAKASE, Members (Research and Development Group, Hitachi, Ltd., Kokubunji-shi, 185-8601 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.104 No.10 pp.1110-1112 2021年10月

©電子情報通信学会2021

1.通信網におけるOAMの役割

 クラウドサービスの利用が一般的となった近年,通信サービスは社会インフラの一つとして重要性が高まっており,365日24時間停止せずにサービス提供することが求められている.これを達成するため,通信網において障害が発生した際に早期に検出する,また発生箇所を早期に特定することで,通信網の可用性を高めることが重要となる.この通信網の可用性確保に貢献する技術が,通信網の運用・管理・保守をサポートする機能であるOAM(Operations Administration and Maintenance)である.OAMはイーサネット(注1),IP,MPLS(Multi-Protocol Label Switching)といったプロトコルごとに標準化されている.この中で,本稿ではイーサネットOAMに着目して解説する.

 イーサネットは,元来LAN(Local Area Network)を構築するための技術として開発されたが,仕様の一般公開により多数のベンダが参入し装置コストが低下したことで,広域イーサネットのようなWAN(Wide Area Network)サービスでも使用されるようになった.しかし,イーサネットは運用・保守・管理する機能を持っていないため,音声など信頼性を要求するサービス提供が困難だった.この課題に対し,通信事業者によるイーサネット網の管理を容易にするために標準化された技術がイーサネットOAMである.

2.イーサネットOAMの国際標準化


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