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国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は,4コア光ファイバを用いて,319Tbit/sの光信号の3,001km伝送に成功した.これは,光通信システムの性能指標の一つである伝送容量・距離積で957Pbit/s×kmの世界記録にあたる.
インターネットトラヒックが年々増加し続ける中,それらのほぼ全てを支える光ファイバネットワークの抜本的な容量増加が求められている.最先端の研究においては,光ファイバ中に複数コアや複数の横モードなどの,並列かつ複数の空間チャネルを設ける空間分割多重(SDM)技術と,波長多重に用いる波長帯域を増設するマルチバンド技術とが競合している.
今回の成果は,SDMの中でも比較的早い実用化が見込まれる4コアファイバと,マルチバンドの中で最も成熟しているSバンドを,既に実用化されているCバンド,Lバンドとともに用いることで,伝送容量・距離積の世界記録更新を達成した.
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