1．は　じ　め　に

　通信ソサイエティ（以下，通ソ）では，2020年12月2～4日の3日間，電子情報通信学会のソサイエティで初めてフラグシップ国際会議2020 International Conference on Emerging Technologies for Communications（以下，ICETC2020）を主催致しました⁽¹⁾．以下では，本国際会議の開催状況や参加者・関係者からの御意見・コメントを報告致します．

　なお，本来であれば参加された皆様から頂いたコメントを記載したいところではございますが，誌面及び時間の都合上，限られた皆様からの御報告しか掲載できておりません．御了承頂ければ幸いです．

2．開　催　趣　旨

　産業・社会構造の変化やグローバル化が進む中，本会が引き続き社会に貢献していくためには，専門領域を超えた研究の促進が必要です．また，国を越えたグローバルな協調も必要です．すなわち広い意味でのダイバーシチの促進が必要です．更に，将来にわたって社会に貢献していくためには，若手研究者の育成が重要です．それらの実現に向けて，本会通信ソサイエティは，通信ソサイエティ全分野をカバーする国際会議ICETC2020を開催致しました．会議では，一般の研究者による研究発表に加えて，若手研究者の育成の観点からチュートリアル講演や多くのキーノート・招待講演を実施しました．また，萌芽的な研究成果を発表しやすくするよう，ショートペーパーの投稿・発表も実施しました．更に，学生が気軽に聴講できるよう，学生参加費を無料とする施策も実施しました．御存じのようにコロナウイルスの影響でオンライン開催となり，実際に会って交流することはできませんでしたが，オンライン開催の利点を活用して，学生を含め多くの方々に御参加頂きました．おかげさまで非常に大きな一歩を踏み出せたと思っています．御協力頂きました関係各位に厚く御礼申し上げます．

3．開　催　報　告

　2020年12月2～4日の日程で，通ソが初めて主催するフラグシップ国際会議ICETC2020をオンラインで開催しました（図1）．本会議では，下記のように7件のKeynoteと1件のTutorialを企画し，どの講演でも多数の参加者が聴講されておりました（図2）．