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2020年現在,世界各地域で5Gの商用導入が進展しつつある.それと並行して,2030年頃実現を目指した次世代ネットワーク(6G)の検討も世界中の標準化団体,研究フォーラムで既に始まっている.本稿では,これら次世代ネットワークの検討活動におけるファーウェイの発表の中から,ユースケース,要求条件,新規技術領域に対する検討内容を紹介する.また,6Gに向けた5Gの進化提案(5.5G)についても紹介する.
キーワード:B5G,6G,5.5G,テラヘルツ
2019年4月3日の深夜に韓国の通信3社が世界初の5G商用サービスを開始した.以降,米国,ヨーロッパ,中国と世界各地で5G商用サービスが開始され,日本も2020年3月に続いた.これら5G商用ラッシュと前後して,次世代モバイル技術あるいは6Gの検討が世界中で開始されている.2018年にはITU-T SG13FG(Focus Group)において次世代ネットワークに関する検討が始まった.また,2019年3月にフィンランドで第1回の6G Wireless Summitが開催され,2026年まで毎年継続される予定である.これら次世代ネットワークに向けた世界の研究,標準活動の全体状況に関しては本特集号の別稿でカバーされるであろう.本稿では,これら活動の中でファーウェイが発表している次世代ネットワークの検討内容,特にユースケース,要求条件,新規技術領域の紹介を行う.また,5Gの進化提案として5.5Gコンセプトについても紹介する.
2018年ファーウェイの在米国研究チームからITU-T SG13,FG NET-2030に,Beyond 2020に向けた将来ユースケースと要求条件の寄書が提出された(1).2.ではその白書の中で提示されたユースケースと要求条件に関する検討内容の一部を示す.
今後,各種センサがネットワークに高密度・大量に接続され,大量にデータを生成し,機械学習モデルの構築などに供されるであろう.数百万種類のデータがPByte(ペタバイト)単位の規模で生成されることになる.これら大量データはネットワークを介してクラウド上のアプリケーションに転送される.このような大量データの転送のために,今後もますます大容量のネットワークが必要になるであろう(図1).
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