EiC 先進的な取組としてのハイブリッド開催の評価

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Vol.104 No.6 (2021/6) 目次へ

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「先進的取組」報告

EiC

先進的な取組としてのハイブリッド開催の評価

サービスコンピューティング研究専門委員会
菊地伸治 木村功作 山登庸次
中村匡秀 細野 繁 村上陽平
知能ソフトウェア工学研究専門委員会
中川博之 小形真平

1.は じ め に

 2020年11月,サービスコンピューティング研究会(SC),知能ソフトウェア工学研究会(KBSE)共催でオンライン並びに対面式のハイブリッド型の合同研究会を実施した.この合同研究会は電子情報通信学会の財務委員会から「わざわい転じて福となすための先進的取組」の支援を受けた.概要を文献(1)にて情報・システムソサイエティ内には報告済みであるが,より広く学会内で共有を促進することを目的に,当該記事では論点を変えて概説する.以下2.で実施施策概要を概説後,3.にて利用ツールに関する概説,4.で参加者からのアンケート調査結果を中心に説明する.

2.開催方針と開催概要

 新型コロナ病疫については発生から既に1年以上経過し,第四波流行に見られるように感染悪化と状況改善を繰り返す平衡状態になりつつある.連日,ワクチン・予防策を含めて多くの報道があるが,学術会議・研究集会等は世界的にオンライン開催への移行・定着化が進んでいる.しかしオンライン開催により「人的交流の希薄化による共同研究機会の減少・喪失」,「学生の意欲低下」等の弊害事項も顕著になっており,一部新聞報道では対面授業の再開等,新たな局面に入りつつある.2020年11月での共催は,このような状況もにらんで一部先取りし,下記方針の下で実施した.

 (1)従来の対面式研究会とオンラインの両者を統合したハイブリッド型研究会を実施する.実際のハイブリッド型研究会の開催件数は多いとは言えず,感染症対策の組込みを含めた開催に関する知見が十分に蓄積・成熟しているとは言えない.このため,実証実験として開催,そこで観察される種々の課題,それらへの対応を通してニューノーマル状況下での新たな研究会像を模索する際の一実証例とする.

 (2)大規模講演会・展示会を含んだ大掛かりな共催は想定せず,主催者・現場のボランティアで対応可能な施策群を複数盛り込み,各施策の実地的効果を検証・評価する.

 開催概要は以下のとおりである.

2020年11月13日(金),14日(土)

於:機械振興会館会議室,並びにオンライン会場としてZoom及びDiscord(2)

通常発表10件,ポスターセッション12件,招待講演2件,懇親会.


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