電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
© Copyright IEICE. All rights reserved.
|
3.情報システム・ディジタルメディア
競技結果配信システム(ODS)及び大会運営システム(OMS):東京2020大会
──クリティカルアプリケーションのデリバリーへアジリティをもたらす──
Olympic Diffusion and Management Systems: Tokyo 2020, Bringing Agility into Critical Application Delivery
オリンピック,パラリンピックは2年に一度,夏季競技大会,冬季競技大会と開催国を変えて開催される特別なイベントである.開催国はこの名高い歴史的イベントを成功させるために必要な全てのシステムを一から計画し,導入する.Atosはオリンピック,パラリンピックのワールドワイドITパートナーとして,インテグレーションサービスの提供,アプリケーションを管理することで開催都市のオリンピック組織委員会(組織委員会)を支援している.本稿は,バルセロナ1992大会以降,オリンピックには欠かすことのできない大会運営システム(OMS)及び競技結果配信システム(ODS)を提供してきた当社アプリケーションサービスに焦点を当てる.最初に当社が提供しているクリティカルアプリケーションの特徴をまとめ,次にデリバリー品質,タイミング,成果を最適化するために導入した様々な変革について説明する.
キーワード:Aots,アプリケーショントランスフォーメーション,OMS,ODS
大会運営システム(OMS)及び競技結果配信システム(ODS)は,オリンピック大会のコア機能をサポートすることから「国際オリンピック委員会(IOC)のクリティカルアプリケーション」と呼ばれる二つのアプリケーションカテゴリーである.このアプリケーションは,IOCが定義するビジネスプロセスや基準に従い,大会から次の大会へ一貫した運営を保証する.
OMSは組織委員会の大会準備を支援する一連のアプリケーションであり,以下が含まれる.
・人事管理システム
人事管理は組織委員会による大会要員計画の定義を支援する実績のあるビジネスプロセスを提供する.組織委員会の業務エリア,会場,施設全てのニーズの均衡を保ち,大会の延長時間の労働時間における人員補充を調整するほか,人員(ボランティア,契約スタッフ,有給スタッフ)の選定や配置をサポートし,必要な業務全てのニーズに対応する.
そして,組織委員会によるスタッフの割当を支援し,スタッフそれぞれに対し,研修ニーズへの対応や勤務時間の割当を行う.それが完了すると情報を認定システムへと送信し,人員全体の安全な会場アクセスを取得する.
・ボランティアポータル
続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。
電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード