特集 3-8 感染症対策としての混雑検知システム

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Vol.105 No.8 (2022/8) 目次へ

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3.情報システム・ディジタルメディア

特集 3-8

感染症対策としての混雑検知システム

Congestion Monitoring System for Infection Control Measure

飯尾 篤 今井雅敏 斉藤嗣治 前島誠一 松坂和良

飯尾 篤 日本電気株式会社サービスプラットフォーム統括部

今井雅敏 日本電気株式会社サービスプラットフォーム統括部

斉藤嗣治 日本電気株式会社サービスプラットフォーム統括部

前島誠一 日本電気株式会社サービスプラットフォーム統括部

松坂和良 日本電気株式会社サービスプラットフォーム統括部

IIO Atsushi, IMAI Masatoshi, SAITO Tsuguharu, MAEJIMA Seiichi, and MATSUSAKA Kazuyoshi, Nonmembers, Service Platform Division, NEC Corporation.

電子情報通信学会誌 Vol.105 No.8別冊 pp.938-943 2022年8月

©電子情報通信学会2022

abstract

 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に提供した混雑検知システムについて,特徴的だった2点を中心に述べる.1点目は短期間におけるサービス提供であったこと,2点目は新型コロナウイルス感染症拡大期という特殊な環境下でのプロジェクト進行とシステム運用である.

キーワード:感染症対策,混雑検知,行動変容

1.混雑検知システム導入の背景

 2020年に予定された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下,東京2020大会)は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い,2020年3月に1年の延期が決定された.当初予定されていた準備に追加してコロナ禍における開催を念頭に大会開催の準備を行う必要があり,2020年12月の補正予算で大会運営の感染症対策として追加予算が編成された.その追加された感染症対策の中でアスリートや関係者に向けた感染症対策として3密対策の一つ,密集回避を目的として図1に示す混雑検知システムを導入するに至った.

図1 混雑検知システム全体概要

1.1 導入決定からの短期導入

 東京2020大会の開催が決定し,混雑検知システムの採用が正式決定されたのは2021年3月末であり,本プロジェクトは約3か月間でシステムを構築し,現地へ展開することが求められた.


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