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3.情報システム・ディジタルメディア
大会期間中のイベントがインターネットトラヒックに及ぼした影響の一考察
――トラヒックとテレビ視聴率相反関係について――
A Study of Impact to Internet Traffic during the Tokyo 2020 Games: Correlation between Traffic and TV Rating
オリンピック・パラリンピックやサッカーワールドカップなど,世界的な競技イベントの開催時,あるいは注目度の高いテレビ番組が放映されると,インターネットトラヒック(以下,トラヒック)に影響を及ぼす.今回東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において,開会式・閉会式,あるいは競技イベント開催時において,テレビ視聴率と相反する興味深いトラヒック変動が観測された.本稿では,それらのトラヒック動向を紹介する.
キーワード:トラヒック,テレビ視聴率
人の行動とトラヒックは密接に関係している.例えば,近年のコロナ禍では,ステイホームによる外出自粛により,トラヒックが増加したり,また注目度の高いネット配信を通じたイベント開催時は,ネット視聴数の増加により一時的にトラヒックが増加する.
今回東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会(以下,東京2020大会)においては,TVerやgorin.jpのサイトを通じたネット配信によるネット視聴トラヒックの増加が観測された一方で,NHKや民放によるテレビ放映時に,トラヒックの減少が観測された.2.では,それらの実際のトラヒック変動について,テレビ視聴率との関連について紹介する.なお,今回紹介するトラヒック動向は,ネット視聴も含まれる.
2.では,東京2020大会のトラヒック傾向について,全体動向,開会式,注目度の高かった競技動向について紹介する.
図1は,NTTコミュニケーションズが提供するインターネット接続サービス「OCN」のトラヒック推移を表したものである.
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