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Vol.106 No.1 (2023/1) 目次へ

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 * 本稿を書いている2022年11月上旬,皆既月食が起こりました.起こる数日前からネットや各種メディアで話題となり,当日は全国の多くの場所が好天に恵まれ,また時間も午後9時前後と遅くもなく早くもなく,多くの人々が夜空を見上げ月食を鑑賞しましたし,翌日もその模様がTVで放送されていました.でも,いざ写真を撮ろうとすると,想像以上に月が小さかったり,白すぎたり黒すぎたりざらざらしていたり,ピントがなかなか合わなかったり,手持ちだと動きぼけが予想外に大きかったりで,きれいな月食の写真を撮るのはなかなか難しいことに気が付いた方も多かったのではないでしょうか.中にはとても月とは思えないほど意外な写真が撮れてしまい,それを共有し合う「月食写真下手くそ選手権」が月食直後にソーシャルメディアで話題となりました.被写体としての月はあくまでこの世に一つのものなのですが,同じ時刻に撮ったとしても,様々な撮像デバイスと様々な撮り方で,画像として得られる情報が融通無碍に変化をした例と言えましょう.画像の撮像において情報がいろいろに変化する過程のことを「劣化過程」と呼びますが,月だけでなく多種多様な劣化過程も観測された一夜でした.

 * 今号の特別小特集「画像の高画質変換技術の最新動向」では,光量不足でざらざらの雑音が重畳していたり,ピントずれや手ぶれによるぼけが生じたりした場合に,画像が持っているであろう信号的性質を手掛かりに原画像に迫る「画像復元技術」や「雑音除去技術」を解説しています.加えて,映像をきれいにディスプレイ表示する技術,自然な動きを保ちつつ映像の毎秒こま数の国間の違いを吸収する技術,画質を保ちつつ映像をより小さく圧縮する技術,画質を定量化する技術の最新動向を紹介しています.御高覧頂けましたらと思います.

 * 年最初の満月は「ウルフムーン」と呼ばれ,2023年は1月7日に起こるそうです.本誌が皆様のお手元に届く頃はウルフムーン前後の頃かと思います.月夜に画像の品質について思いを馳せるのも一興かと思います.

(編集理事 髙村誠之) 

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