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「今,だからこそ!」電子工作のすすめ――未来の技術者を育てる電子工作ブームを再び――
1. 電子工作の源流――アマチュア無線の今――
小特集 1-1
「大学アマチュア無線部」と電子工作
Amateur Radio Club in University with Electronics DIY
Abstract
「早稲田大学無線通信研究会」はアマチュア無線及び電子工作などの分野を扱う大学サークルとして,早稲田大学西早稲田キャンパスを中心に活動している.1971年に「早稲田大学理工学部素人無線会」としてアマチュア無線社団局JH1YDTを発足し,廃部・廃局も経験しながら,2016年からは早稲田大学無線通信研究会として今日まで活動を続けている.本稿では,大学のアマチュア無線サークル(本稿中,「無線部」と自称する)としての活動を詳しく紹介するとともに,日頃の活動の中で感じている電子工作の魅力を伝えたい.
キーワード:アマチュア無線,電子工作,大学サークル,学校祭
現在,「早稲田大学無線通信研究会(図1)」には他大学生も含めて13名が所属しており,学年も学部1年生から博士後期課程2年生までと幅広い.活動内容も多岐にわたっており,いずれの活動もメンバーの興味・関心に基づいていることが特徴である.私たちが特に熱心に行っている活動について,以下,それぞれ紹介したい.
(1)コンテスト
コンテストとは,一定時間内に無線通信により交信できた相手局の数と,相手局の所在地によって規定されるポイントとの積を競う大会である.日本アマチュア無線連盟(JARL)等が主催し国内の無線局のみが参加するものから,海外の無線局も参加する国際的なコンテスト,有志の団体が主催する比較的小規模なものまで様々に存在する.私たちは,大規模な国内コンテストと,幾つかの国際的なコンテストに参加している.短時間でたくさんの無線局と交信できることが魅力であり,交信数の最大化を狙って使用する周波数帯やアンテナの向きを変えたり,オペレーションを洗練して素早く交信を済ませたりするなど,ハードとソフトの両面でアマチュア無線の技術が試される競技である.最近では,波長6m以下のアマチュアバンドのみを使用する全国規模の大会「6m AND DOWNコンテスト」で部門別2位などの成績を収めている.
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