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「今,だからこそ!」電子工作のすすめ――未来の技術者を育てる電子工作ブームを再び――
3. 電子工作の輪を広げ支える組織
小特集 3-4
UNISEC CanSatの20年
――缶サットの奥深さと電子工作の面白さ――
UNISEC CanSat 20 Years: Depth of CanSat and Fun of Electronics DIY
Abstract
「CanSat=Can Satellite(カンサット)」とは,空き缶サイズの人工衛星を模擬したシステムの呼称であり,超小型模擬人工衛星とも表現され,宇宙工学を学ぶ大学生の実践教育教材である.この取組みを通じて,NPO法人UNISEC(UNIversity Space Engineering Consortium;大学宇宙工学コンソーシアム)では,日本国内の大学生の人材育成に20年来取り組んできた.本稿では,CanSatの概要・起源,競技会,実践教育教材としての側面や人材育成の観点での価値や波及効果を紹介する.
キーワード:CanSat,空き缶衛星,電子工作,実践教育教材,UNISEC
「CanSat=Can Satellite(カンサット,缶サット,空き缶衛星)」とは,空き缶サイズの人工衛星を模擬したシステムの呼称である.超小型模擬人工衛星とも表現され,宇宙工学を学ぶ大学生の実践教育教材として活用されており,今では,高校生にもその裾野は広がっている.CanSatの起源は,1998年にハワイで開催された大学宇宙システムシンポジウム(USSS: University Space Syatem Symposium)である.当時スタンフォード大学に所属していたBob Twiggs教授が,ブレインストーミングを行う会議内で,飲んでいたコーラの空き缶を学生に示して,「これで衛星を作ろう」とアイデアを提示したことがきっかけでスタートした.提唱された当初は,350mLサイズの缶に収まるシステムが一般的であったが,現在では,大小様々なクラスが定義され,競技形態も様々なものが存在している.
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