小特集 4. 5Gの高度化と6Gに向けたNew Radio Network Topology

電子情報通信学会 - IEICE会誌 試し読みサイト
Vol.106 No.9 (2023/9) 目次へ

前の記事へ次の記事へ


セルフリー通信技術の最新動向

小特集 4.

5Gの高度化と6Gに向けたNew Radio Network Topology

New Radio Network Topology for 5G Evolution and 6G

須山 聡 岩渕匡史 山田貴之

須山 聡 正員:シニア会員 (株)NTTドコモ6Gネットワークイノベーション部

岩渕匡史 正員 日本電信電話株式会社NTTアクセスサービスシステム研究所

山田貴之 正員 (株)NTTドコモ6Gネットワークイノベーション部

Satoshi SUYAMA, Senior Member, Takayuki YAMADA, Member (6G Network Innovation Department, NTT DOCOMO, INC., Yokosuka-shi, 239-8536 Japan), Masashi IWABUCHI, Member (Access Network Service Systems Laboratories, NIPPON TELEGRAPH AND TELEPHONE CORPORATION, Yokosuka-shi, 239-0847 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.106 No.9 pp.808-815 2023年9月

©電子情報通信学会2023

Abstract

 日本では,第5世代移動通信システム(5G)のサービスが開始されたが,今後のトラヒック増加と多種多様な新規サービスに対応するため,5Gの高度化(5G Evolution)と,2030年頃からのサービス開始を目指す6Gの研究開発が進められている.本稿では,5G Evolutionと6Gに向けて我々が検討している,空間領域で分散された新たな無線ネットワークトポロジー(NRNT: New Radio Network Topology)の技術コンセプトについて説明する.また,NRNTの構成技術である反射板や分散MIMOについて,実験やシミュレーションによる定量的な評価結果を紹介する.

キーワード:5G Evolution,6G,反射板,分散MIMO,実証実験

1.は じ め に

 日本では,第5世代移動通信システム(5G)の商用サービスが2020年3月から開始され,サービスエリアが徐々に拡大されている.今後のトラヒック増加と多種多様な新規サービスに対応するため,3GPPでは5Gの高度化として5G Evolution/5G Advancedの標準化が進められている.また,2030年頃からの商用サービス開始を目指す第6世代移動通信システム(6G)に向けた検討も進められており(1)(3),無線技術の実証実験も開始された(4),(5).本稿では,5G Evolutionと6Gに向けて我々が検討している,空間領域で分散された新たな無線ネットワークトポロジー(NRNT: New Radio Network Topology)に焦点を当てる.NRNTは,基地局アンテナなどの送受信点(TRP: Transmission and Reception Point)と端末の間において,見通し環境を増やし,パス選択の余地を広げることで,無線アクセス性能の向上や低消費電力化を実現する技術コンセプトである.本稿では,NRNTの概要と構成技術について説明する.更に,NRNTの構成技術である反射板や分散MIMO(Multiple Input Multiple Output)に関して,実証実験やシミュレーションによる定量的な評価結果について紹介し,NRNTの有効性を明らかにする.


続きを読みたい方は、以下のリンクより電子情報通信学会の学会誌の購読もしくは学会に入会登録することで読めるようになります。 また、会員になると豊富な豪華特典が付いてきます。


続きを読む(PDF)   バックナンバーを購入する    入会登録

  

電子情報通信学会 - IEICE会誌はモバイルでお読みいただけます。

電子情報通信学会誌 会誌アプリのお知らせ

電子情報通信学会 - IEICE会誌アプリをダウンロード

  Google Play で手に入れよう

本サイトでは会誌記事の一部を試し読み用として提供しています。