ドローンを安心・安全に制御する通信技術

　近年，ロボットや無人機（ドローン）などの移動体が，人に代わって低コストで作業したり，災害時に人の立ち入りが困難な場所で撮影したり，様々なシーンでの活躍が見られるようになってきた．これらの移動体は，移動の自由度や使い勝手の良さを考慮すると無線通信による制御が必須である．一方で，無線通信は使用する周波数，送信電力，アンテナの種類や移動体への取り付け方，周囲の環境等によって複雑な電波伝搬の挙動を示し，電波が届きにくい場所が発生する．このような条件下においても移動体の安全・安心な自動運転を実現させるため，情報通信研究機構（NICT）では見通し外のドローンとの通信技術やドローンの編隊飛行及び衝突回避技術を開発し，実証実験に取り組んできた．