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The Work and Appeal of International Standardization[Ⅰ]: Standardization in IEEE 802
国際標準化と聞かれてどんなイメージを持ちますか? 国際標準化は,様々な製品やサービスの品質,互換性,性能を統一することで,利便性を向上させる役割を果たしています.これらの規格で標準化された製品やサービスは日常生活に多くの恩恵をもたらし,私たちの生活の一部となっています.
国際標準化は大きく分けると,デジュール規格,フォーラム規格,デファクトスタンダードの三つがあり,その中でまた多くの標準化には多くのグループや団体が存在します(1),(2).
筆者は2009年からフォーラム標準の一つであるIEEE 802で最初は研究所の研究員,そして現在は大学の教員として標準化活動に携わってきました.
本稿では学生や若手の研究者の方に向けて,国際標準化活動に参加し,将来的には標準化会議でリーダーとして活躍してほしいという願いを込めて,これまでの体験を交えながら標準化活動について紹介します.
de jureはラテン語で“法律上の”という意味で基本的に国が推進する標準化を指します.代表的な国際標準機関には,国際標準化機構(ISO: International Organization for Standardization)があり,ISOでは電気・通信及び電子技術分野を除く全産業分野(鉱工業,農業,医薬品等)だけではなく,ものだけではなく,マネジメントシステムの規格も制定しています.例えばISO 9001(品質マネジメントシステム),ISO 14001(環境マネジメントシステム)などがあります.また電気及び電子技術分野は国際電気標準会議(IEC: International Electrotechnical Commission),通信分野は国際電気通信連合(ITU: International Telecommunication Union)が担当しています.
特定の技術分野に関する標準化を目的として,任意で設立された組織です.成立した規格をISOなどのデジュール標準化機関に提出されることも行われています.代表的な組織としてIETF(Internet Engineering Task Force),Bluetooth SIG(Special Interest Group)や,今回筆者が紹介するIEEE 802などがあります.
De Factoは“事実上”の標準という意味で,デジュール標準に対して市場競争で勝ち残った企業の規格で,例えばMicrosoft WindowsやMicrosoft Officeなどが挙げられます.
各グループの詳細は,本会の通信ソサイエティマガジンB-plusを参照して下さい(1).
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