ニュース解説 強磁性体ジョセフソン接合を用いた新型超伝導磁束量子ビットの開発に成功――外部磁界を必要としない新型超伝導磁束量子ビットを世界で初めて実現――

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Vol.108 No.3 (2025/3) 目次へ

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◆今月のニュース解説

強磁性体ジョセフソン接合を用いた新型超伝導磁束量子ビットの開発に成功――外部磁界を必要としない新型超伝導磁束量子ビットを世界で初めて実現――

 Successfully Developed a New Type of Superconducting Flux Qubit Using Ferromagnetic Josephson Junction: World’s First Superconducting Flux Qubit Operating without Magnetic Field

スマートグラスで4Kを実現可能にする可視光フルカラーレーザ制御デバイスを開発

 ――スパッタ法によるニオブ酸リチウム薄膜を用いて,従来の可視光レーザと比較して,10倍以上高速な可視光制御を実現――

 Full-color Laser Control Device for 4K in Smart Glasses: Visible Light Control More than 10 Times Faster than Conventional Visible Light Lasers Using a Sputtered Lithium Niobate Thin Film

厚さ0.01mmの薄くて曲げられるシリコンイメージセンサを世界で初めて開発

 Development of the World’s First Thin and Bendable Silicon Image Sensors with a Thickness of 0.01mm

強磁性体ジョセフソン接合を用いた新型超伝導磁束量子ビットの開発に成功

――外部磁界を必要としない新型超伝導磁束量子ビットを世界で初めて実現――

 次世代の高度情報社会では,膨大な計算処理能力が求められている.量子コンピュータは,従来のコンピュータでは難しい複雑な計算を高速で処理する技術として注目されている.量子コンピュータの基本単位である「量子ビット」は,0と1の2進数に加えて「重ね合わせ状態」を利用することで,並列計算能力を大幅に向上させる特性を持つ.この量子ビットは,自然界の微視的な粒子(電子やイオンなど)や光子,人工的に設計された超伝導量子回路を利用して構築される.

 特に「超伝導量子ビット」は,半導体技術を活用してマイクロメートルサイズで作製可能であり,設計自由度や集積性の面で大きな利点がある.しかし,外部からの雑音に弱く,量子ビットの性能を制約する「コヒーレンス時間(量子重ね合わせ状態の寿命)」をいかに延ばすかが重要な課題となる.


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