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解説
NTT東日本における仕事と生活の両立支援に関する活動と今後の取組み
Activities and Future Initiatives at NTT East to Support Work-life Balance
インタビュー回答 宗像香織(東日本電信電話株式会社総務人事部ダイバーシティ推進室)
記事取りまとめ 川端明生(豊橋技術科学大学,本会会誌編集委員会委員)
NTT東日本では,「DAI★KIDS」という名称で,五反田にあるNTT関東病院内に保育所が開設されている(図1).私がNTT東日本に勤務していた頃,ちょうど初台の本社ビルに開設されたのを記憶している.現在は,五反田に移設しているとのことで,設立経緯や施設の概要,利用状況や利用者の声,運営上の悩み,今後の計画などについて,NTT東日本総務人事部ダイバーシティ推進室の宗像香織氏に伺った.
施設としての開所時期は2012年7月で,開所当初は待機児童等の問題により女性社員の復職が予定どおりにいかないケースが散見され,仕事と生活の両立支援施策の一環として事業所内保育所の設置が決定された.既に10年以上も前のことだが,男性社員比率が多い職場としては,先進的な取組みだったのではないだろうか.初台の本社や品川ビル・芝ビル等への設置を検討するものの社員からのニーズが高く,自社設備として利用可能な初台本社ビルに開設された.私も,来客等で1階のフロアに行くと,窓越しに子供たちが保育士さんと遊んでいる姿が見えて,ほのぼのとした記憶がある.その後,2019年頃には自治体の保育園整備も進み,初台本社ビルにおける利用者数が減少(当初15名➡1名)したことから,継続について検討がなされ,2020年8月に一定程度の利用者が見込めるNTT関東病院(五反田)に移設された.女性医師や看護師のシフト勤務対応,時短勤務からの早期フルタイム化等への支援施策として,新たな形で再スタートした.NTT関東病院への移設と合わせて,標準保育時間(延長保育は20:30まで)の長さ,医療との連携による安心安全により付加価値を向上させ,現在は5~10名弱の子共たちを安定的に保育している状況とのことである.利用者が減少した際に閉所するのではなく,時代や周辺の環境変化と合わせて,新しい形に発展させたのは,経営層のみでなく多くの社員(利用していない社員も含め)が,その恩恵をプラスのものと認識していたからではないだろうか.
利用時間,利用料金,利用可能な社員の制限,利用申請の方法は以下のとおりで,実質42名規模の利用が可能なスペースを確保しつつ,現状はゆとりのある広さでの保育を運用している(図2).園内の広さと,デッキを確保することで,雨の日や酷暑でも園児たちが遊ぶ・運動する環境が屋内に整備されている.また,保護者の日々の手荷物を軽減するため,おむつやミルク・昼食等を保育園にて賄っている.
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