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特別招聘講師プログラム講演会による国際連携推進
IEICE Distinguished Lecturer Program(DLP): A Gateway to Global Collaboration
電子情報通信学会はかねてから,様々な形で国際連携を推進してきました.定款にありますように,本会は「電子工学および情報通信に関する学問,技術の調査,研究および知識の交換を行い,もって学問,技術および関連事業の振興に寄与すること」を目的とし,会誌発行や講演会の実施といった事業を行っています.それによってこの分野の研究者がより活発に楽しく学術的・技術的な活動を展開できるよう,言わばその「足場」として機能することを目指していると言えるでしょう.
学術,技術に国境はありません.国際連携は必然と言えます.本会英文論文誌は様々な国々から投稿を得ていますし,本会主催の国際会議も広く参加者を集めています.海外の会員増強にもつながります.そのような取組みの一つに,特別招聘講師プログラム(Distinguished Lecturer Program: DLP)講演会があります.DLP講演会は,本会の各国際セクションが交流したいと考える,あらかじめ登録された講演者を招聘して講演会を催すもので,その経費の一部を本会が援助します.この仕組みの設置は2010年と比較的新しいものでもあり,その運営はこれまで余り目立ちませんでした.またコロナ禍以降は,Webによるオンラインのセミナー(ウェビナー)のためのビデオコンテンツの充実を図ることに焦点が当てられてきました.これも有用ですが,対面に比べれば交流の実質は希薄であるかと思います.このたび,筆者が対面で行いましたDLP講演会につきまして本会国際委員会から,広く紹介するようにとのお話を頂き,ここに実施例を記します.より良いDLP講演会を設計・実施するための議論の材料として活用頂けますと幸いです.
2024年10月31日,1303年創立のローマ・サピエンツァ大学にてDLP講演を行いました.サピエンツァは知恵,ミネルバの意味です.本会の現ヨーロッパセクション代表アルトゥーロ・ブスカリーノ准教授(カターニア大学)と,ローマのダニーロ・コンミニエッロら会場世話人の教授陣の協力により実施されました.教授らはいずれもニューラルネットワークやアナログ回路,非線形現象などの分野で活躍されており,講演者(筆者)の研究分野と大きく重なります.図1のように,歴史的建物をうまく使いながら先端的研究を進められています.
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