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タイトル1.

ベイズ最適化とCMA-ESを活用した光・ミリ波デバイスの自動最適設計

Optimal Design of Optical and Millimeter-wave Devices Using Bayesian Optimization and CMA-ES

辻 寧英 井口亜希人 森本佳太 柏 達也

辻 寧英 正員:フェロー 室蘭工業大学大学院工学研究科もの創造系領域

井口亜希人 正員 室蘭工業大学大学院工学研究科もの創造系領域

森本佳太 正員 兵庫県立大学大学院工学研究科電子情報工学専攻

柏 達也 正員:フェロー 北見工業大学地域未来デザイン工学科

Yasuhide TSUJI, Fellow, Akito IGUCHI, Member (Graduate School of Engineering, Muroran Institute of Technology, Muroran–shi, 050–8585 Japan), Keita MORIMOTO, Member (Graduate School of Engineering, University of Hyogo, Himeji–shi, 671–2280 Japan), and Tatsuya KASHIWA, Fellow (Information and Communication Course, Kitami Institute of Technology, Kitami–shi, 090–8507 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.109 No.3 pp.164–168 2026年3月

© 2026 電子情報通信学会

通信需要の増大に対処するため,高性能な光・ミリ波デバイスを短期間で開発していくことが求められている.そうした中,計算機及び数値シミュレーション技術の発展により,数値解析を活用した光・ミリ波デバイスの開発が広く行われ,近年発展の著しい人工知能(AI)技術をデバイス設計へ活用する研究も盛んに行われている.本報告では,機械学習の一つであるベイズ最適化(BO)及び共分散行列適応進化戦略(CMA-ES)を活用した光・ミリ波デバイスの自動最適設計について紹介する.

キーワード:自動最適設計,ベイズ最適化,共分散行列適応進化戦略,光・ミリ波デバイス

1. は じ め に

通信需要の増大に対処するため,高性能な光・ミリ波デバイスが求められている.計算機及びシミュレーション技術の発展により,現在では光・ミリ波デバイスの開発に計算機シミュレーションは欠くことのできないものとなっている.また,これを活用し設計者の知識や経験を必要とせず高性能なデバイス構造を計算機に創出させる自動最適設計法(1),(2)の研究も盛んになり,最適設計されたデバイスの製品への導入も進められている.近年の人工知能技術の発達により,ニューラルネットワーク(NN)を活用した逆設計も盛んに研究されているが,目標特性から素子構造を創出する際には,ほぼ同じ特性を達成可能な複数の構造が存在するという非一意性の問題がある.また,事前に大量の学習データを用意する必要があり,前処理に要する時間が膨大となる問題もある.

本稿では,デバイス設計の過程で得られた素子構造と素子特性を学習データとして,学習と最適化を同時に行うことで,事前学習なしにより効率的に最適解を導き出すためのベイズ最適化(BO)(3),(4),(5),(6)について述べる.ところで,BOは設計変数の数が多くなると通常探索効率が悪くなり,実用的な反復回数で最適解を見いだすことが難しくなる.一度に最適化する次元を落として,低次元探索を繰り返すBO(4)も報告されているが,設計変数が増加するにつれ現実的な時間での設計が難しくなる.そのため,より自由度の高いトポロジー最適設計に対処するため共分散行列適応進化戦略(CMA-ES)(7),(8),(9)の構造最適設計への適用についても述べる.

2. シミュレーションに基づく自動最適設計

構造最適化は図1に示すように,大きく分けて寸法最適化,形状最適化,トポロジー最適化に分類することができる.後者になるほど設計自由度が高くなるが,計算機シミュレーションに基づく最適設計の基本的な考え方は同じであり,構造を数値パラメータ(設計変数)で表現し,素子特性を表現する目的関数が最小化(または最大化)されるように設計変数を最適化する.設計変数の最適化には多くの方法が提案されているが,以下ではBO(3)とCMA-ES(7)について述べる.


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