小特集 バイオセンシングデバイスの技術動向   2. オンチップCMOS pHイメージセンサによるバイオイメージング Bio-imaging with On Chip CMOS pH Image Sensors

小特集 バイオセンシングデバイスの技術動向
 
2. オンチップCMOS pHイメージセンサによるバイオイメージング
Bio-imaging with On Chip CMOS pH Image Sensors

p.192
澤田和明 髙橋一浩 崔 容俊 野田俊彦

生体のバイオ物質のリアルタイムに見える化技術
見えないものを見る技術は,私たちが様々な現象理解する上で重要な技術である.私たちの脳活動をはじめ様々な生体活動にはイオンや生理活性物質が重要な役割を担っていることはよく知られているが,その複雑なネットワークはいまだ解明していないことが多い.私たちはこの生理活性物質やイオンを非標識,リアルタイムに可視化することを目指し,CMOSイメージセンサ技術とバイオセンサ技術を融合させることにより,これまで見ることができなかった化学物質の動きを可視化できるバイオイメージセンサの開発を進めてきた.本稿ではCMOSイメージセンサ技術を活用したバイオイメージセンサの原理からその応用例について述べる.

小特集 バイオセンシングデバイスの技術動向   1. CMOS技術をベースとした生体埋込エレクトロニクスデバイス Implantable Electronic Devices Based on CMOS Technologies

小特集 バイオセンシングデバイスの技術動向
 
1. CMOS技術をベースとした生体埋込エレクトロニクスデバイス
Implantable Electronic Devices Based on CMOS Technologies

p.186
太田 淳

体内にCMOSデバイスを埋め込む時代がやってくる?
最近のCMOS技術をベースとした生体埋込エレクトロニクスデバイスの代表例として網膜刺激方式人工視覚を取り上げ,その課題と対応について述べる.まず人工視覚とその一方式である網膜刺激方式について概説する.次に課題である電力供給,チップ保護膜,多極化における課題とその対応について解説を行う.最後に今後の展開について述べる.

小特集 システム数理の現状と展望   6. スパースモデリングの基礎とその動的システム同定への応用 Fundamentals of Sparse Modeling and Its Application to Dynamical System Identification

小特集 システム数理の現状と展望
 
6. スパースモデリングの基礎とその動的システム同定への応用
Fundamentals of Sparse Modeling and Its Application to Dynamical System Identification

p.143
永原正章

スパースモデリングの基礎とシステム同定への応用がMATLABコード付きで学べます
 本稿では,機械学習や信号処理の分野で近年盛んに研究されているスパースモデリングについて,その基礎と動的システムへの応用について解説する.特に本稿では回帰問題を題材として,従来法である正則化法を解説し,その展開としてスパース正則化の観点からスパースモデリングの基礎を解説する.また,l1ノルムを用いた凸最適化問題を高速に解く近接勾配法,及びl0正則化を直接解く貪欲法のアルゴリズムを紹介し,多項式曲線フィッティングの例題によりそれらの特徴について述べる.更に,動的システムへの応用としてシステム同定の問題を取り上げ,スパースなインパルス応答の推定にスパースモデリングが利用できることを述べる.

小特集 システム数理の現状と展望   5. ディープラーニングにおけるビルディングブロックの発展と展望 Development and Prospects of Building Blocks in Deep Learning

小特集 システム数理の現状と展望
 
5. ディープラーニングにおけるビルディングブロックの発展と展望
Development and Prospects of Building Blocks in Deep Learning

p.136
庄野 逸

ディープラーニングにおけるネットワークの基本構造の発展経緯をたどる
 ディープラーニングは多層の人工ニューラルネットワークによる機械学習手法である.画像処理分野においては特に畳込みニューラルネットワーク(CNN)と呼ばれる手法がこの分野をけん引してきた.このCNNの発展を,その基本単位であるビルディングブロックから眺め,AlexNet,GoogLeNet,VGGNet,ResNetを例に解説を行う.更にこのビルディングブロックの性能向上を図るために導入された注意機構(Attention)の解説を行う.

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流   5. 複雑ネットワーク解析における非バックトラック A Brief Introduction to Non-backtracking in Network Analysis

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流
 
5. 複雑ネットワーク解析における非バックトラック
A Brief Introduction to Non-backtracking in Network Analysis

p.27
小蔵正輝

小さな工夫が生み出す大きな効果

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流   3. 無線ネットワークにおける連合機械学習 Federated Learning in Wireless Networks

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流
 
3. 無線ネットワークにおける連合機械学習
Federated Learning in Wireless Networks

p.16
西尾理志

入門Federated Learning:デバイスが連携して学習する新たな機械学習フレームワーク

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流   1. BDDを用いたネットワーク信頼性評価手法の進展 Research Trends in Network Reliability with BDDs

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流
 
1. BDDを用いたネットワーク信頼性評価手法の進展
Research Trends in Network Reliability with BDDs

p.2
井上 武

インフラネットワークの信頼性を正確に評価するアルゴリズム

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流   編集にあたって Editorial Preface

特別小特集 ネットワーク数理の新潮流
 
編集にあたって
Editorial Preface

p.1
編集チームリーダー 笠原正治

小特集 本格的な周波数共用時代の幕開け ──6Gの爆発的な無線利用増大を見据えて──   6. 日本における周波数共用の社会実装状況 Social Implementation of Spectrum Sharing in Japan

小特集 本格的な周波数共用時代の幕開け
──6Gの爆発的な無線利用増大を見据えて──
 
6. 日本における周波数共用の社会実装状況
Social Implementation of Spectrum Sharing in Japan

p.1239
田久 修

国内で社会実装が進む周波数共用システムの仕組みを概説する
 拡大するトラヒックの収容に必要な周波数資源の枯渇が深刻な問題となる中,その解決策として異なる目的のシステムによる周波数共用の導入が世界的に議論されている.日本では,2014年に地上デジタルテレビジョンの放送周波数帯域における,運用調整の自動化により周波数共用がスタートしている.そして,2021年度には2.3GHz帯において第5世代移動無線通信との周波数共用の社会導入が計画されている.本稿では,テレビホワイトスペース等運用調整システム,及び2.3GHz帯ダイナミック周波数共用管理システムについて解説する.

小特集 本格的な周波数共用時代の幕開け ──6Gの爆発的な無線利用増大を見据えて──   3. 動的周波数共用の海外動向(世界) Global Trends of Dynamic Spectrum Sharing

小特集 本格的な周波数共用時代の幕開け
──6Gの爆発的な無線利用増大を見据えて──
 
3. 動的周波数共用の海外動向(世界)
Global Trends of Dynamic Spectrum Sharing

p.1223
飯塚留美

新たな電波利用ニーズの爆発的拡大への対応策としての動的周波数共用
 動的周波数共用システムの実用化が最も進んでいるのは米国である.米国は,民間の電波利用ニーズに応えるため,連邦政府用周波数の有効利用を図ることに着目し,官民周波数共用枠組みを創設したことが契機となっている.欧州においても,国際的にはIMT(International Mobile Telecommunications)バンドに配分されているものの,国によっては政府機関へ割り当てられているため,民間でも使用可能となるよう,周波数共用システムの導入が検討されてきた経緯があった.5G時代になると,自営網への5G実装ニーズの高まりにより,動的周波数共用はプライベート5Gへの対応策として注目され,6G時代には,動的周波数共用システムは完全に自動化されることが見込まれる.