pp1135
須藤 薫 早藤久夫 戸井孝則
誰もが使える5Gの普及を目指して
第5世代移動通信システム(5G)では,High Data Rate実現のため,ミリ波の利用が積極的に検討されている.ミリ波帯ではマイクロ波帯と比べると配線やアンテナの損失が非常に大きくなるため,損失の低い基板選定,配線の短い構造(パッケージング技術)の2点が重要となる.基板選定に関しては,誘電損はもちろんであるが,表皮効果を加味した導体損が重要となる.パッケージング技術に関しては,アンテナとRF ICの配線距離を短くして損失を低くする構造が必要となる.今後の5G NR(New Radio)の普及を考慮すると,コスト,量産性を加味した基板選定,パッケージング技術が重要となる.本稿ではこの二つに着目して技術紹介を行う.