小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
イメージベーストレンダリングのそのとき
The “Moment” of Image-based Rendering
p.1086
岡部孝弘
任意視点・任意照明環境における写実的な画像の生成は,コンピュータグラフィックス(CG)とコンピュータビジョン(CV)の学際的な研究課題の一つである.イメージベーストレンダリングは,画像から画像を直接生成することで,写実的な任意視点・任意照明画像の生成を行うものである.本稿では,イメージベーストレンダリング分野の金字塔的な研究として,SIGGRAPH2000で発表されたDebevecらの論文に焦点を当て,その時代背景やその後も含めて,イメージベーストレンダリングのそのときについて考える.