小特集 4. 新技術と社会を架橋する ――ファブラボの文化―― FabLab Culture as a Bridge between New Technology and Society

pp303
田中浩也

パーソナルファブリケーションを後押しする
小形で安価なディジタル工作機械の出現によりパーソナルなものづくりが可能となった.これら工作機械を共有しコミュニティ形成を目指す実験工房として今世紀初頭に米国でファブラボが誕生した.そこではサービスの提供だけでなく,可能性を秘めた新しい技術をどのように生活に生かせるかを利用者が開拓している.更に農業,林業,介護などの地域の課題,社会的な問題に市民参加を促し取り組むデザイナーが出現している.新しい工作機械を開発するという研究課題も生まれる.そのような新しい価値創出の場としてのファブラボと大学の文化的な意義が期待される.

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