解説 ヒト脳機能計測研究の動向と社会応用の可能性について

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 解説 

ヒト脳機能計測研究の動向と社会応用の可能性について

Research Trends of Neuroscience Studies and Possibility of Social Application

小林 直 三宅佑果 岡 大樹 川島一朔 本庄 勝 千葉俊周 田中沙織

小林 直 正員 (株)KDDI総合研究所

三宅佑果 KDDI株式会社

岡 大樹 川島一朔 千葉俊周 田中沙織 (株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報通信総合研究所

本庄 勝 正員 (株)KDDI総合研究所

Nao KOBAYASHI, Masaru HONJO, Members (KDDI Research Inc., Fujimino-shi, 356-8502 Japan), Yuka MIYAKE, Nonmember (KDDI Corporation, Tokyo, 102-8460 Japan), Taiki OKA, Issaku KAWASHIMA, Toshinori CHIBA, and Saori C. TANAKA, Nonmembers (Brain Information Communication Research Lab. Group, Advanced Telecommunications Research Institute International, Kyoto-fu, 619-0237 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.105 No.1 pp.47-51 2022年1月

©電子情報通信学会2022

A bstract

 近年,脳神経科学の分野はヒト脳機能計測と人工知能(AI)を用いた研究の発展により,産業界への早期応用が期待されている.特に,大規模に収集した脳画像や行動指標,生体指標データを用いた精神疾患の診断バイオマーカの開発,薬物療法や心理療法に代わって精神疾患を治療するニューロフィードバックが注目されている.本稿では,最初に脳神経科学全般について解説し,次にバイオマーカを含むヒト脳機能計測研究の最新動向,脳神経活動情報を用いた精神疾患への介入について解説する.最後に,近年問題となりつつある仕事や学業など社会的活動に悪影響を与えてまでスマートフォンを利用してしまうスマートフォン嗜癖問題の解決に対する脳神経科学の活用について解説する.

キーワード:脳神経科学,ヒト脳機能計測,デコーディッドニューロフィードバック,スマートフォン嗜癖

1.ま え が き

 ヒトの様々な心の働きは,脳の異なる領域が担当しているという機能局在論に関する研究を中心に,多くの脳神経科学に関する研究が19世紀頃から盛んに行われてきた.研究当初は計測技術が乏しく直接ヒトの脳活動を計測することができなかったこと,また多くは自然発生的に起きたヒトの脳損傷や動物実験から得られた知見を基にしていたため,複雑なヒトの脳機能の全容を知ることは困難であった(1)

 しかし,現在では様々な計測技術が進化し,ヒトの行動に関連する複雑な脳機能を計測することが可能となりつつある.その代表例である機能的磁気共鳴画像法(fMRI: functional Magnetic Resonance Imaging)は,強い磁界を使って,脳の構造画像及び,機能画像を数mm単位のボクセルと呼ばれる三次元データで撮像することができ,脳表だけでなく脳深部まで脳活動を計測することが可能である.また,ボクセル単位で得られる脳活動は数秒単位で計測することも可能であり,ヒトの脳の多くの複雑な機能を明らかにすることができるようになった.

 ほかにも,図1に示すとおり,計測領域によって,脳波(EEG: electroencephalogram)・近赤外線分光法(NIRS: Near-Infrared Spectroscopy)・皮質脳波(ECoG: Electrocorticography)・脳磁図(MEG: Magnetoencephalogram)・ポジトロンエミッション断層撮影法(PET: Positron Emission Tomography)など,空間分解能や時間分解能,侵襲性など様々な撮像方法が存在し,その特徴によって使い分けられる(2)

図1 ヒトを対象とした脳活動の計測技術の空間分解能と時間分解能(文献(2)のFig.3を改変)

 以上の計測機器と計測技術の目まぐるしい発展により,脳神経科学分野の研究は急速に進み,産業界へ応用する動きが高まりつつある.

 例えば,消費者の心理や好みなどを脳神経科学によって把握し,マーケティングに取り入れるニューロマーケティング(3),脳の信号を解読して機械やコンピュータネットワークに接続することができるブレイン・マシンインタフェース(4)などが期待されている.更に,脳神経科学の知見を用いて精神疾患の診断や介入を行う新たなアプローチも注目されている.その背景に,近年大規模に脳画像や行動指標,生体指標を集めてデータベース化する研究プロジェクトが各国で進んでおり(例:米国のHuman Connectome Project,英国のUK biobank),従来の仮説検証型の解析方法に加えて,AIによるデータ駆動形解析の活用が本格化していることが挙げられる.その応用例として,安静時のfMRIの脳活動データを用いた精神疾患の診断バイオマーカの開発がある(5).また,薬物療法や心理療法に代わる副作用などの患者負担の少ない代替アプローチとして,患者自身が脳活動をリアルタイムでモニタリングし,その制御方法を学ぶというニューロフィードバックが有望視されている(6),(7)

 以上のように,ヒトの行動,健康,判断に関わる領域への脳神経科学の貢献は非常に多く,社会応用も既に始まっている.筆者らも,近年社会問題となりつつある日常生活に悪影響を与えてまでスマートフォン(以降,スマホ)を利用してしまうスマートフォン嗜癖(以降,スマホ嗜癖)の解明に脳神経科学領域の技術は有用であると考えており,スマホ嗜癖傾向があるヒトの脳活動のモデル化,スマホ嗜癖傾向があるヒトへの介入を検討している.本稿では,2.でバイオマーカを含む脳機能計測研究の近年の動向について解説し,3.で脳神経活動情報を用いた精神疾患への介入の動向について述べる.そして,最後にスマホ嗜癖への脳神経科学の適用について述べる.

2.脳機能計測の最新動向

 脳機能計測の分野において,安静時(主に開眼で固視点を見て特定の物事を考えていない状態)の脳活動をMRIで計測した安静時fMRI(resting-state fMRI)の研究が盛んである.これまでの研究で,この安静時fMRIの各脳領域の活動の同期の程度が,様々な個人特性と関連することが分かってきている(8)(12)

 安静時fMRIを計測する大規模プロジェクトでは,この各脳領域の脳活動の相関(機能結合(functional connectivity))を用いて,データのラベルとの相互関係を導き出すための機械学習のアルゴリズムを適用し,ラベルを特徴付ける結合パターンを同定するという手法が広く用いられている.このアルゴリズムは,例えば2クラス分類では,Support Vector MachineやLogistic Regressionなどが用いられている.このようなアプローチは,特に疾患研究に有効性が期待されており,健常と疾患を見分ける,いわゆる診断バイオマーカ開発としての活用や(自閉症スペクトラム(13),うつ(14),統合失調症(15),強迫症(16)),疾患の中のサブタイプを見分ける,より治療に近いレベルでの活用,そして健常と疾患の連続性を探る,より基礎的なメカニズムの解明に役立つと期待されている.

 また,比較的簡便な装置であり利用のハードルが低いEEGについても昨今の技術革新に伴い,その価値が再注目されている.EEGは最古の非侵襲性ヒト脳測定技術であり,その空間分解能が低いことなどに問題があったが,EEGとMRIの同時計測(EEG-MRI同時計測)技術の確立によって価値を大きく高めている.EEG-MRI同時計測とはその名のとおり,EEG装置を装着したままMRI撮像を行い,これら2種類の脳計測を同時に行う手法を指す.MRIによる高磁界下で使用可能なEEG装置と,磁界によりEEG信号に生じる強烈な雑音を除去する解析技法によって実現される高度な測定技法である.EEG-MRI同時計測により,高い時間分解能と空間分解能を同時に得ることができるようになっただけでなく,脳波指標の妥当性をMRIから示すことも可能となった.

 また,EEG Microstateは,EEG-MRI同時計測によって再注目されるようになった脳波指標の一つである.各瞬間における頭皮上のEEG振幅の分布を,古くからあるAI技術により分類すると,4~7種類程度のクラスタを見いだすことができる.このように導出されたクラスタのことをMicrostateと呼び,各Microstateの出現頻度やMicrostate間での遷移パターンから個人の特性や状態を説明しようとするのが,EEG Microstate解析である(17).EEG Microstateと,同時計測されたMRIデータとの関連性を調べ,通常MRIでしか測定できない大規模な神経ネットワークがMicrostateにより表現されていることが近年報告されたことで,EEGとMicrostateの有用性が上がった(18),(19)

3.脳神経活動情報を用いた精神疾患介入の最前線と期待

 精神疾患には現在薬物治療や認知行動療法といった様々な治療法が開発されているが,副作用や患者負担の大きさゆえの治療脱落率などの問題も多い.そういった背景もあり,臨床現場からは,患者にできる限り負担の少ない,新規治療法の開発が求められている.

 ニューロフィードバックとは患者自身が脳活動をリアルタイムでモニタリングし,その制御方法を学ぶものであり,現在まで,注意欠陥多動性障害やうつなどの治療に用いられるなど,発達障害や精神疾患の治療方法として発達してきた(6),(7).しかし,このような従来型のニューロフィードバックでは全患者に対し,画一的なプロトコルしか提供できないため,対象者ごとの脳の「癖」に合わせた個別の介入が難しいなど様々な欠点がある(20)

 その問題を解決する手法として新たに開発されたのが,脳情報デコーディング技術を利用したニューロフィードバックであるデコーディッドニューロフィードバック(DecNef: Decoded Neurofeedback)である(21)図2).DecNefで用いられる脳情報デコーディング技術とは,脳活動を手掛かりに刺激入力や行動を予想する技術である.ものを見る,音を聞く,といった外界からの刺激入力や,特定の課題遂行時には脳は刺激や課題に対応した特有の活動を示す.この脳活動を解析し,刺激や課題との対応関係を見つけ出し,MVPA(Multi-Voxel Pattern Analysis)などのAI技術を用いて脳活動から入力刺激を復元する.

図2 デコーディッドニューロフィードバック(DecNef)の手順(文献(22)を改変)

 このデコーディング技術をニューロフィードバックと組み合わせたDecNefには,従来型ニューロフィードバックが抱える問題点を克服する大きな利点が二点ある.一点目は従来のfMRIニューロフィードバックは,ある複数のボクセルから成る脳領域の平均的な活動レベルや,二つの脳領域の活動の変化量などマクロな単位での操作しかできなかったのに対し(図3(I)),DecNefはボクセルという細かい単位を用いた空間的なパターンをフィードバックの計算に用いることで(図3(II)).これまでの脳領域単位の操作よりも複雑な学習が可能であるという点である.

図3 これまでのニューロフィードバックとDecNefが扱う脳情報の違い

 二点目はデコーディング技術を用いることで,脳のどのような活動パターンが外界刺激や認知状態を予想するかをデータから決めることができる点である.従来型のニューロフィードバックでは,活動を操作する領域はある程度の脳構造や脳機能の事前知識によって決められてきたが,DecNefではデコーディングによって外界刺激や認知状態を表している脳活動をデータ駆動的に見つけ出し,フィードバックに用いることができる.この技術を用いることで脳活動データのみによって被験者が今どちらの刺激を見ているか,今どういった課題を行っていたかなどが判別可能になる.更に,ある特定の刺激や行動を行っているときの脳活動を目標脳活動として,対象者には脳活動の操作(図2(I))を行ってもらう.その後,現在の脳活動と目標脳活動のパターンとの類似度を視覚刺激などで報酬として示し,連合学習を引き起こす(図2(II)).これにより理想の脳活動パターンに対象者を誘導(ニューロフィードバック)することが可能になる.DecNefを用いることで,知覚学習(23),メタ認知の変化(24),色覚知覚の変化(25)など様々な行動を変化させることが報告されている.

 また,脳活動を理想の状態に誘導するというDecNefは医療など様々な分野に応用できる.現在までに,恐怖記憶緩和や心的外傷後ストレス障害(PTSD: Post Traumatic Stress Disorder)など,精神疾患の治療応用も進められている.小泉ら(26)は,恐怖と関連付けられた画像に対する恐怖の消去学習をDecNefにより実施し,恐怖反応の緩和効果を報告している.また,筆者らのグループでもPTSD患者を対象としてDecNef治療研究を開始しており,少数ながらPTSD症状を緩和し得るという予備的結果を得ている(27).その技術の特徴上,DecNefでは,治療を受ける対象者に合わせて,目標脳活動パターンを決めることができる.例えば「うつ病」という診断一つとっても,病態や症状は患者ごとに異なる.DecNef技術を発展させることで,それぞれの患者に合わせた,テイラーメイドな治療を提供することが可能になる.DecNefを用いた精神疾患治療の研究はまだれい明期であり,確立された方法は存在しない.しかし,従来の治療にとって代わる,非侵襲的な治療法が望まれている中で,期待される技術の一つになり得る.

4.脳神経科学によるスマホ嗜癖への期待

 近年,スマホはゲーム,SNS,キャッシュレス決済などの多種多様なアプリ,COVID-19の影響による各種サービスのオンライン化によって,より身近なものとなりつつある.

 一方,ギャンブルなどの行動嗜癖と同様に仕事や学業など社会的活動への悪影響を与えてまでスマホを利用してしまうスマホ嗜癖が顕在化し始めている.現在,スマホ嗜癖の度合いを推定する方法として,スマホの利用状況などに関する質問で構成された,スマホ嗜癖尺度短縮版(SAS-SV: Smartphone Addiction Scale-Short Version)といった質問紙が利用されている(28).しかしながら,スマホ嗜癖にかかわらず,行為依存の状態にある場合,本人が依存状態を自覚することは困難であるという問題がある.また,スマホ嗜癖などの行為依存の改善を目指す際,一般的には対象者のアセスメントを行い,家族療法や認知行動療法などの心理療法を行う方法があるが,本人が本当のことを話してくれない,治療途中に離脱するなどの問題がある.

 これらの問題に対し,筆者らはスマホの利用時間などのスマホデータ情報と脳活動データを用いて,スマホ嗜癖特有の脳の機能的結合とスマホの利用方法の関係性を明らかにする取組み,スマホ嗜癖傾向があるヒトへのDecNefを実施し,更にスマホアプリでDecNefの効果を再現する取組みを検討している.このように脳神経科学の知見を取り入れ,科学的にスマホ嗜癖を解明することで,誰もがスマホとうまく付き合っていける世界を実現することができると考えている.

文     献

(1) A.H. スコット,W.S. アレン,M. グレゴリー,fMRI原理と実践,福山秀直(監訳),メディカル・サイエンス・インターナショナル,東京,2016.

(2) 宮内 哲,“脳を測る――改訂 ヒトの脳機能の非侵襲的測定――,”心理学評論,vol.56, no.3, pp.414-454, 2013.

(3) C. モラン,G.G. マヌエル,コンシューマーニューロサイエンス―神経科学に基づく消費者理解とマーケティング,福島 誠(監訳),共立出版,東京,2019.

(4) イラストレクチャー認知神経科学―心理学と脳科学が解く こころの仕組み―,村上郁也(編),オーム社,東京,2010.

(5) 森 麻子,岡本泰昌,山脇成人,“うつ病の脳画像研究,”ファルマシア,vol.53, no.7, pp.676-680, 2017.

(6) M.M. Lansbergen, M. van Dongen-Boomsma, J.K. Buitelaar, and D. Slaats-Willemse, “ADHD and EEG-Neurofeedback: A double-blind randomized placebo-controlled feasibility study,” Journal of Neural Transmission, vol.118, no.2, pp.275-284, 2011.

(7) D.M.A. Mehler, M.O. Sokunbi, I. Habes, K. Barawi, L. Subramanian, M. Range, J. Evans, K. Hood, M. Lührs, P. Keedwell, R. Goebel, and D.E.J. Linden, “Targeting the affective brain-a randomized controlled trial of real-time fMRI neurofeedback in patients with depression,” Neuropsychopharmacology: Official Publication of the American College of Neuropsychopharmacology, vol.43, no.13, pp.2578-2585, 2018.

(8) B.B. Biswal, M. Mennes, X.N. Zuo, S. Gohel, C. Kelly, S.M. Smith, C.F. Beckmann, J.S. Adelstein, R.L. Buckner, S. Colcombe, A.M. Dogonowski, M. Ernst, D. Fair, M. Hampson, M.J. Hoptman, J.S. Hyde, V.J. Kiviniemi, R. Kötter, S.J. Li, C.P. Lin, and M.P. Milham, “Toward discovery science of human brain function,” Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., vol.107, no.10, pp.4734-4739, 2010.

(9) E.S. Finn, X. Shen, D. Scheinost, M.D. Rosenberg, J. Huang, M.M. Chun, X. Papademetris, and R.T. Constable, “Functional connectome fingerprinting: identifying individuals using patterns of brain connectivity,” Nat. Neurosci., vol.18, no.10, pp.1664-1671, 2015.

(10) J. Dubois and R. Adolphs, “Building a science of individual differences from fMRI,” Trends Cogn. Sci., vol.20, no.6, pp.1-19, 2016.

(11) M.D. Fox and M. Greicius, “Clinical applications of resting state functional connectivity,” Front. Syst. Neurosci., vol.4, p.19, 2010.

(12) M.D. Rosenberg, E.S. Finn, D. Scheinost, X. Papademetris, X. Shen, R.T. Constable, and M.M. Chun, “A neuromarker of sustained attention from whole-brain functional connectivity,” Nat. Neurosci., vol.19, pp.165-171, 2016.

(13) N. Yahata, J. Morimoto, R. Hashimoto, G. Lisi, K. Shibata, Y. Kawakubo, H. Kuwabara, M. Kuroda, T. Yamada, F. Megumi, H. Imamizu, J. Nanez, H. Takahashi, Y. Okamoto, K. Kasai, N. Kato, Y. Sasaki, T. Watanabe, and M. Kawato, “A small number of abnormal brain connections predicts adult autism spectrum disorder,” Nat. Commun., vol.7, 11254, 2016.

(14) N. Ichikawa, G. Lisi, N. Yahata, G. Okada, M. Takamura, R. Hashimoto, T. Yamada, M.H. Yamada, T. Suhara, S. Moriguchi, M. Mimura, Y. Yoshihara, H. Takahashi, K. Kasai, N. Kato, S. Yamawaki, B. Seymour, M. Kawato, J. Morimoto, and Y. Okamoto, “Primary functional brain connections associated with melancholic major depressive disorder and modulation by antidepressants,” Sci. Rep., vol.10, 3542, 2020.

(15) Y. Yoshihara, G. Lisi, N. Yahata, J. Fujino, Y. Matsumoto, J. Miyata, G.I. Sugihara, S.I. Urayama, M. Kubota, M. Yamashita, R. Hashimoto, N. Ichikawa, W. Cahn, N. van Haren, S. Mori, Y. Okamoto, K. Kasai, N. Kato, H. Imamizu, R.S. Kahn, and H. Takahashi, “Overlapping but asymmetrical relationships between schizophrenia and autism revealed by brain connectivity,” Schizophr. Bull., vol.46, no.5, pp.1210-1218, 2020.

(16) Y. Takagi, Y. Sakai, G. Lisi, N. Yahata, Y. Abe, S. Nishida, T. Nakamae, J. Morimoto, M. Kawato, J. Narumoto, and S.C. Tanaka, “A neural marker of obsessive-compulsive disorder from whole-brain functional connectivity,” Sci. Rep., vol.7, 7538, 2017.

(17) C.M. Michel and T. Koenig, “EEG microstates as a tool for studying the temporal dynamics of whole-brain neuronal networks: A review,” NeuroImage, vol.180, pp.577-593, 2018.

(18) F. Musso, J. Brinkmeyer, A. Mobascher, T. Warbrick, and G. Winterer, “Spontaneous brain activity and EEG microstates. A novel EEG/fMRI analysis approach to explore resting-state networks,” NeuroImage, vol.52, no.4, pp.1149-1161, 2010.

(19) J. Britz, D. Van De Ville, and C.M. Michel, “BOLD correlates of EEG topography reveal rapid resting-state network dynamics,” NeuroImage, vol.52, no.4, pp.1162-1170, 2010.

(20) 川人光男,千葉俊周,“人工知能と脳科学(特集 神経疾患と人工知能(AI)),”脳神経内科,vol.93, no.6, pp.763-770, 2020.

(21) 川人光男,福田めぐみ,“デコーデッド・ニューロフィードバックによる精神疾患治療の可能性,”実験医学,vol.30, no.13, pp.2162-2167, 2012.

(22) T. Yamada, R. Hashimoto, N. Yahata, N. Ichikawa, Y. Yoshihara, Y. Okamoto, N. Kato, H. Takahashi, and M. Kawato, “Resting-state functional connectivity-based biomarkers and functional MRI-based neurofeedback for psychiatric disorders: A challenge for developing theranostic biomarkers,” International Journal of Neuropsychopharmacology, vol.20, no.10, pp.769-781, 2017.

(23) K. Shibata, T. Watanabe, Y. Sasaki, and M. Kawato, “Perceptual learning incepted by decoded fMRI neurofeedback without stimulus presentation,” Science, vol.334, no.6061, pp.1413-1415, 2011.

(24) A. Cortese, K. Amano, A. Koizumi, M. Kawato, and H. Lau, “Multivoxel neurofeedback selectively modulates confidence without changing perceptual performance,” Nature Communications, vol.7, 13669, 2016.

(25) K. Amano, K. Shibata, M. Kawato, Y. Sasaki, and T. Watanabe, “Learning to associate orientation with color in early visual areas by associative decoded fMRI neurofeedback,” Current Biology, vol.26, no.14, pp.1861-1866, 2016.

(26) A. Koizumi, K. Amano, A. Cortese, K. Shibata, W. Yoshida, S. Ben, M. Kawato, and L.H. Lau, “Fear reduction without fear through reinforcement of neural activity that bypasses conscious exposure,” Nature Human Behaviour, vol.1, 2016.

(27) T. Chiba, T. Kanazawa, A. Koizumi, K. Ide, V. Taschereau-Dumouchel, S. Boku, and A. Hishimoto, “Current status of neurofeedback for post-traumatic stress disorder: A systematic review and the possibility of decoded neurofeedback,” Frontiersin Human Neuroscience, vol.13, p.233, 2019.

(28) M. Kwon, D.J. Kim, H. Cho, and S. Yang, “The smartphone addiction scale: Development and validation of a short version for adolescents,” PloSOne, vol.8, no.12, pp.e83558, 2013.

(2021年6月18日受付 2021年8月19日最終受付) 

小林 直

()(ばやし) (なお)(正員)

 2011早大大学院国際情報通信研究科博士課程了.同年KDDI株式会社入社.位置推定,行動認識,行動モデリング,脳神経科学等の研究開発に従事.博士(国際情報通信学).

三宅佑果

()(やけ) ()()

 2013早大大学院人間科学研究科修士課程了.2017 KDDI株式会社入社.スマホ依存,脳神経科学に関する研究開発に従事.臨床心理士,公認心理師.

岡 大樹

(おか) (たい)()

 2018阪大大学院人間科学研究科修士課程了.2020から(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所専任研究技術員,阪大大学院人間科学研究科招聘研究員,ゲーム障害についての神経科学的研究に従事.臨床心理士,公認心理師.

川島一朔

(かわ)(しま) (いっ)(さく)

 2019早大大学院人間科学研究科博士課程了.同大学院助手を経て,2018から(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所専任研究員.マインドフルネスや注意の訓練についての神経科学的研究に従事.臨床心理士,公認心理師,博士(人間科学).

本庄 勝

(ほん)(じょう) (まさる)(正員)

 1999名大大学院工学研究科修士課程了.2002 KDDI株式会社入社.同年(株)KDDI総合研究所出向.ネットいじめ・スマホ依存対策,また行動変容全般に関する研究開発に従事.博士(工学).

千葉俊周

()() (とし)(のり)

 2010防衛医科大了.2015から(株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)脳情報通信総合研究所連携研究員.心的外傷後ストレス障害(PTSD)についての神経科学的研究に従事.自衛隊阪神病院精神科,医師.

田中沙織

()(なか) ()(おり)

 2006奈良先端大情報科学科博士課程了.カリフォルニア工科大客員研究員,阪大社会経済研究所准教授を経て,2015から(株)国際電気通信基礎技術研究所脳情報通信総合研究所認知機構研究所数理知能研究室室長.博士(理学).


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