解説 電波利活用強じん化に向けたCOEプログラムの推進

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Vol.105 No.7 (2022/7) 目次へ

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 解説 

電波利活用強じん化に向けたCOEプログラムの推進

Promotion of a COE Program for Robust/Flexible Spectrum Utilization and New Frontiers of Radio Application

坂野寿和 清水 聡 矢野一人 鈴木義規 原田博司

坂野寿和 正員:シニア会員 (株)国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所

清水 聡 正員:シニア会員 (株)国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所

矢野一人 正員:シニア会員 (株)国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所

鈴木義規 正員:シニア会員 NTTアドバンステクノロジ株式会社

原田博司 正員:フェロー 京都大学大学院情報学研究科通信情報システム専攻

Toshikazu SAKANO, Satoru SHIMIZU, Kazuto YANO, Senior Members (Wave Engineering Laboratories, Advanced Telecommunications Research Institute International, Kyoto-fu, 619-0288 Japan), Yoshinori SUZUKI, Senior Member (NTT Advanced Technology Corporation, Tokyo, 163-1436 Japan), and Hiroshi HARADA, Fellow (Graduate School of Informatics, Kyoto University, Kyoto-shi, 606-8501 Japan).

電子情報通信学会誌 Vol.105 No.7 pp.607-613 2022年7月

©電子情報通信学会2022

A bstract

 (株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と京都大学(京大)は,2019年度から,総務省の電波COE研究開発プログラムの一環として,電波利活用関連の共同型研究開発の推進,大形電波暗室など研究環境の整備と外部開放,及び有識者メンター陣による研究指導と啓発活動の実施,という三つの主要活動を推進してきた.これは,無線技術研究の中核的拠点(COE)形成と,将来の無線分野をリードする人材育成を目指すという挑戦的な試みである.本稿では,プログラムの目的と全体像及びこれまでの取組み状況を解説する.

キーワード:電波利活用,無線,拠点化,人材育成

1.は じ め に

 (株)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と京都大学(京大)は,総務省の電波COE(Center of Excellence)研究開発プログラム(1)において,「電波利活用強靭化に向けた周波数創造技術に関する研究開発及び人材育成プログラム」を2019年度から推進している(2),(3).このプログラムは,電波利活用強じん化に資する先端的研究開発の推進,大形電波暗室など外部開放型研究環境の整備と活用,及び無線分野や社会実装の有識者からなるメンター陣による研究指導や啓発活動,という三つの主要活動を通じて,無線技術研究の中核的拠点(COE)形成,研究開発活性化,及び将来を担う人材育成とそのプロセス確立を目指すという挑戦的な試みである.プログラム開始当初は先例もなく手探りの立上げであったが,開始から3年を経て目に見える成果も出始めている.本稿では,電波COEプログラムの全体像及びこれまでの取組み状況を解説する.

2.電波COE研究開発プログラムの目的と全体概要

 図1には,電波COEプログラムの全体像を示す.プログラムが目指すところは,次代を担う無線研究者・技術者の育成,先端的無線技術の創出,及び無線技術の新たな適用域の開拓である.その実現に向けて本プログラムでは共同型研究開発の推進,外部開放型研究環境の構築と運用,そしてメンターの配置と研究サポートから成る三つの主要活動を互いに連携しながら推進している.

図1 電波COEプログラムの全体像  電波COEプログラムでは,人材育成等の目的達成に向け,共同型研究開発の推進,外部開放型研究環境の構築と運用,及びメンターの配置と研究サポートから成る主要活動を相互に連携しながら推進する.

 共同型研究開発では,電波利活用強じん化につながる複数の研究課題を産学共同研究としてそれぞれ推進している.研究推進にあたっては,人材育成が目的であることを意識して,若手研究者や中小企業技術者をリーダーに据えて裁量権を与えるとともに,学生を積極的に参画させるように配慮している.外部開放型研究環境は,先端的な無線研究に必要となるツール類や環境をATR及び京大に構築,運用するものである.構築環境は,共同型研究開発チームが利用するのに加え,外部組織(大学,企業等)の研究者にも利用してもらえるように運用体制を整備している.メンターの配置と研究サポートでは,無線技術分野の専門家や社会実装の経験,ノウハウを有する有識者など15名前後の方々にメンターに就任して頂き,共同型研究開発の研究指導やサポート,外部開放型研究環境の構築アドバイス,利用者への技術的サポート,更には,一般向けセミナー講師などを通した無線分野の啓発活動に携わって頂いている.

 このように本プログラムでは,三つの主要活動を互いに連携させながら推進することで研究成果創出と先端人材の育成につなげることを目指している.更に本プログラムでは,三つの主要活動に加えてATRと京大の主要メンバーから成るマネジメントチームを置いている.このチームが活動全体の推進状況を把握し,必要に応じた支援を行うことで,主要活動の着実な実施と活動間連携の促進が図られるように配慮している.

 次章以降で各主要活動の詳細と取組み状況について述べる.

3.共同型研究開発の推進

 筆者らは電波COEプログラムのテーマとして,「電波利活用強靭化に向けた周波数創造技術に関する研究開発」を掲げた.電波利活用強じん化というワードには,強くてしなやかな電波利活用技術を創り出していこうという意図を込めた.これは,電波資源拡大に向けた周波数効率的利用,周波数共用促進,高周波移行促進を追求しながら,様々な社会的要請に柔軟に適応可能,産業競争力の強化に資する,更には安心・安全な生活づくりに貢献し得るレジリエントな電波利活用技術の実現を目指すという意味である.

 図2には,共同型研究開発の全体概要を示す.電波利活用強じん化につながり得る五つの研究課題を設定し,それぞれ人材育成にも配慮した産学共同研究体制を組んで研究開発を推進した.

図2 共同型研究開発の全体概要  共同型研究開発では,電波利活用強じん化につながる五つの研究課題を設定し推進している.各研究課題の推進にあたっては,人材育成の観点から若手研究者やベンチャー経営者をリーダーに据え産学共同研究体制を組んでいる.

 研究課題①は,Society 5.0の実現に向けた大規模高密度マルチホップ国際標準無線通信システムの研究開発である.スマートメータ等のIoT(Internet of Things)デバイス間をマルチホップ無線接続するための国際標準Wi-SUN FAN(用語)に準拠し,形成されるネットワークの大規模高密度化を可能とする技術を新たに開発し,開発技術を実装したゲートウェイ機器の試作,実証実験,国際標準化を行っている.研究チームは企業技術者がリーダーを務め,大学教員,学生が参加している(4),(5)

 研究課題②は,AI活用型高品質ワイヤレスアクセス制御技術の研究である.本研究では,無線通信方式ではこれまで困難とされてきた通信品質の要因解析を,送受信信号に冗長検査情報を付加・収集し,通信送受信結果情報と合わせて機械学習することで可能にする.また,要因解析結果に基づき無線パラメータ設定を最適化するアクセス制御技術の確立も目指す.研究チームは大学若手教員がリーダーを務め,研究機関,複数大学の教員,学生が研究に参加している(6),(7)

 研究課題③は,VHF(Very High Frequency)帯の電波を用いる広域系WRAN(Wireless Regional Area Network)を利用して,VHF帯とは異なる周波数帯であるSub6GHz帯(用語)で運用する無線通信システムの電波干渉を予測,回避してSub6GHz帯における周波数共用を実現する技術の確立を目指している.研究チームは大学若手教員がリーダーを務め,大学教員,学生,企業技術者から成る体制を組んでいる(8)(10)

 研究課題④は,近接物の有無,特性によってアンテナインピーダンスが変化することに着目し,これを用いて近接センシングを行う技術を提案,研究開発している.研究チームは,研究機関の若手研究員がリーダーを務め,研究機関研究員,大学教員,学生から成るチーム構成となっている(11),(12)

 研究課題⑤は,アンテナ素子を三次元配置したフェイズドアレーアンテナを提案するとともに,これを用いた全方位の高速レーダや宇宙デブリ観測用レーダの実現を目指している.提案アンテナは,衛星通信やレーダで通常使われるパラボラアンテナ等とは異なり,機械的可動部がなくてもアンテナ指向性の全方位走査や異なる方向からの複数信号同時受信などを可能にする.研究チームは大学出身のベンチャー企業経営者がリーダーとなり,大学教員,学生で構成している(13)

 上記五つの研究開発は,各研究チームリーダーの下でそれぞれ独立に推進される.そして,四半期ごとに全関係者が一同に会する進捗会議が開催され,そこで各研究チームリーダーが進捗状況を報告するとともにメンター指導を受ける.各メンターは,進捗会議での指導のほか,必要に応じて各研究課題に個別に介入して指導や助言も行う.

 プログラム開始から3年がたち,各研究課題とも目に見える研究成果が出始めている.以下に幾つかを例示する.図3は研究課題①の研究成果例である.図3(a)は研究成果の適用域を,(b)は大規模高密度実験の模様をそれぞれ表している.研究課題①では,図3(a)に示すようなIoT時代の到来に向け,スマートメータ等の大量のIoTデバイス間を大規模かつ高密度にマルチホップ無線接続する方式の研究開発を行っている.本研究により国際標準Wi-SUN FAN搭載無線機を世界に先駆けて開発し,高密度に配置された500台の搭載無線機を多段中継接続して情報収集する大規模マルチホップネットワークの構築及び安定動作確認に初めて成功した(14)

図3 大規模高密度マルチホップ無線通信システムの研究

 図4は研究課題⑤の研究成果例である(15)図4(a)は研究課題⑤が提案している三次元全方位走査フェイズドアレーアンテナの概念図,(b)は試作したアンテナ,(c)は評価ボードに実装された開発MMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)を示している.研究課題⑤が提案するアンテナは機械的可動部がなくても三次元全方位の指向性走査が可能,複数衛星からの信号を同時受信可能といった特長がある(図4(a)).図4(b)は試作アンテナの例である.各ポール内にアンテナ素子を一次元に並べ,複数のポールアンテナを二次元的に配置することにより,三次元の立体構造に拡張している.アンテナ素子の三次元配置化により,メインビームの全方位走査を可能にしている(図4(b)).提案アンテナでは,アンテナ素子ごとに増幅器,移相器,ミクサから成るマイクロ波回路が必要となる.研究チームはこのマイクロ波回路のMMIC化の設計,試作,動作確認に成功した.

図4 三次元全方位走査フェイズドアレーレーダの研究開発

4.外部開放型研究環境の構築とその活用

 外部開放型研究環境は,最新の無線研究環境を外部利用に供することで多様な研究者の往来を促して拠点化を加速するツールとして期待された.その構築については,ATRや京大にある既存設備の活用に加えて,本プログラムにおける研究開発内容や昨今の無線技術研究のトレンドなども勘案して機材や機能を選定して構築していった.図5には構築した研究環境の概要を示す(16).研究プロセスの中で設計,試作,実験・評価に必要となる環境を主に整備していった.設計プロセスでは,半導体設計用CAD(Computer Aided Design)を配備しMMICの開発にも対応できるようにした.試作関連では三次元プリンタを含む試作作業環境を用意した.実験,評価に向けては各種計測器を取りそろえるとともに,ATRに元々設置されていた電波暗室を整備して活用した.そのほか,ATRビル屋上に設置している電波伝搬実験のためのキュービクル(小部屋),京大のIoT/Wi-SUN評価システムやソフトウェア無線システムも外部開放型環境として利用可能にした.

図5 外部開放型研究環境の概要  外部開放型研究環境の構築では,研究プロセスの中で主に設計,試作,実験・評価に必要となる環境を整備した.これらの研究環境は共同型研究開発の利用に供されるだけでなく,大学や企業等による外部利用も積極的に進められている.

 構築した研究環境は,まず共同型研究開発チームによって利用された.研究課題①や③では,ATRがけいはんな学研都市の中心地に位置していることもあり,ATR屋上のキュービクルと学研都市の広大なエリアを使った屋外電波伝搬実験や信号伝送実験が行われた.半導体CAD装置は,研究課題⑤の三次元フェイズドアレーアンテナの信号制御部に使われるMMIC開発のために高い頻度で活用された.研究環境の外部利用促進については,利用の申込から利用,事後報告までのルールを整備するとともに,ホームページや学会などを活用して外部利用サービスの認知度向上に努めた(2).その結果,全国の大学や企業からも利用希望が寄せられ,利用実績が上がっていった.例えば大形電波暗室の利用は2019年の本プロジェクト開始から2021年末までに230回に上っている.

5.メンターによる研究指導と啓発活動

 電波COEプログラムの主要活動の中で,メンターの配置と活用は人材育成と研究成果創出を両立させる上で重要な役割を果たす.メンターの選定にあたっては,無線技術及び関連技術分野の専門家,社会実装に関連した有識者など広い分野から選定するよう留意した.図6にはメンター陣の専門分野と分類を示す.技術系のメンターには主に無線デバイス技術,無線通信技術,ネットワーク技術を専門とする著名な大学教授,名誉教授クラスの方に参加して頂いた.また,社会実装関連の有識者として,国際標準化の外国人専門家,電波行政に精通した官僚OB,無線技術や市場を俯瞰できる大手出版社編集長などにも参画頂いた.

図6 参画メンターの主要専門分野と分類  メンターの配置では,無線技術及び関連技術分野の専門家,社会実装に関連した有識者など広い分野から参画して頂いた.

 メンターの第一の役割は共同型研究開発の研究指導及びサポートである.電波COEプログラムでは,四半期ごとに課題間連携会議という会議を開催してきた.この会議は,共同型研究課題のリーダーや研究員,マネジメントチーム,メンターが一堂に会し各研究課題リーダーが研究開発の進捗状況を報告する会議で,メンターが研究指導を行う主要な場となってきた.プログラム開始当初は,メンターから報告者である研究課題リーダーへ報告発表の仕方や研究の進め方など研究推進の基本について厳しい指摘が相次ぎ会議が紛糾することもあったが,研究の進捗とともに指導内容は,技術的な指導や社会実装に向けたアドバイスなどが多くなっていった.研究開発の終盤になると目に見える研究成果の報告も多くなり,研究課題リーダーやメンバーの成長を実感しているとのコメントも寄せられるようになった.

 連携会議での研究指導のほか,メンターが必要に応じて研究課題チームへ個別に介入し研究指導やサポートをすることも行われた.研究課題①では,研究課程で出てきた成果を基に,同研究チーム等が国際標準化したWi-SUN FAN規格の拡張機能の国際標準化に向けIEEE標準化会議への提案活動を継続的に行った.その際,国際標準化の専門家である外国人メンターからは標準化会議の場において標準化に向けた指導やサポートが行われた.研究課題⑤のMMIC開発では,半導体LSI分野でデバイス開発から事業化,事業経営まで豊富な経験を有するメンターが研究チームに介入し,研究チームの学部学生を直接指導して半導体CADによるMMIC設計を行った.その結果,未経験者ばかりの研究チームで短期間に最初のMMIC試作及び動作確認に成功し,二次試作などその後の開発に弾みをつけることができた(17)

 メンターに課されたもう一つの役割は無線技術分野の啓発活動である.これは,経験豊かなメンターが,社会における無線技術の重要性や将来への期待,無線研究開発の面白さややりがいなどを自身の経験や知見に基づいて様々な機会を通して発信する活動である.より多くの人や組織に無線技術に関心を寄せてもらい,この分野の裾野を広げることを目的にしている.マネジメントチームは,メンターやマネジメントチームメンバなどが講師となるセミナーや講演会,シンポジウムなどを啓発活動として複数企画,実施した.具体的には,本プログラムが主催して毎年実施している電波COEシンポジウム,ATR施設公開に合わせた電波COE特別セッション,無線関係の一般社団法人が主催する次世代ワイヤレス技術セミナーへのメンター講師派遣などがある.これらの啓発活動への参加者は2021年12月時点で延べ3,000名を超えた.

6.お わ り に

 本稿では,電波利活用強じん化につながる周波数創造技術の創出と人材育成を目的として実施してきた電波COEプログラムについて目的と全体像及び実施状況を解説した.3年間の取組みを通して,共同型研究開発,外部開放型研究環境の構築・運用,メンターの配置と研究サポートという三つの主要活動が互いに連携しながら実施され目的に沿った成果も得られつつある.また同時に,一連の取組みを通して,電波利活用強じん化に向けて人,もの,情報が集まり,新たな技術や人材が輩出される中心的拠点(COE)としてATR及び京大におけるエコシステムの形もおぼろげながら見えてきた感がある.今後は,Beyond5G,6G技術やそれらがもたらす新たな社会に貢献し得る成果や人材を持続的に創出していけるよう,これまで得られた環境,体制,ノウハウなどを基にCOEの確立,拡張に向け引き続き取り組んでいく.

 本稿で解説した電波COEプログラムは,総務省 戦略的情報通信研究開発推進事業SCOPE(受付番号JP196000002)の委託を受けて行われた.最後に,このような活動機会を与えて頂いた総務省,プログラム全体にわたり継続的な指導及び支援をして頂いた本プログラム運営委員,メンター及び関係の皆様に感謝する.

文     献

(1) https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/scope/outline/radio_coe.html

(2) https://w-coe.jp/

(3) 鈴木義規,清水 聡,“無線分野の研究開発拠点化推進と外部開放型研究環境の概要,”信学技報,SR2020-36, pp.87-91, Nov. 2020.

(4) 柏木良夫,“次世代スマートメーターのための国際標準無線通信規格Wi-SUN FAN,”日新電機技報,vol.66, no.1, pp.33-38, June 2021.

(5) S. Kadoi, H. Ochiai, R. Okumura, K. Mizutani, and H. Harada, “IEEE 802.15.4g/4x-based orthogonal frequency division multiplexing transmission scheme for wide area and mobile IoT communication systems,” IEEE Internet of Things Journal, Early Access, Dec. 23rd, 2021.

(6) Y. Kihira, Y. Koda, K. Yamamoto, T. Nishio, and M. Morikura, “Adversarial reinforcement learning-based robust access point coordination against uncoordinated interference,” Proc. 92nd IEEE Vehicular Technology Conference (VTC2020-Fall), Nov. 2020.

(7) K. Yano, K. Suzuki, B.S. Ojetunde, and K. Yamamoto, “A study on update frequency of Q-learning-based transmission datarate adaptation using redundant check information for IEEE 802.11ax wireless LAN,” Proc. 4th International Conference on Artificial Intelligence in Information and Communication (ICAIIC 2022), Feb. 2022.

(8) T. Hayashida, R. Okumura, K. Mizutani, and H. Harada, “Possibility of dynamic spectrum sharing system by VHF-band radio sensor and machine learning,” Proc. IEEE DySPAN2019 Workshop on DD-DSS, pp.1-6, Nov. 2019.

(9) S. Tomida, K. Mizutani, and H. Harada, “Radio protection area estimation methods for spectrum sharing-based 5G system,” Proc. IEEE CCNC 2021, pp.1-4, Jan. 2021.

(10) M. Ishizaki, K. Yamamoto, M. Asano, K. Mizutani, and H. Harada, “Radio sensor development for location estimation using radio big data of ARIB STD-T103/119-compliant wireless communication systems,” Proc. WPMC 2021, pp.249-254, Dec. 2021.

(11) K. Kubo, K. Shintani, H. Iwai, S. Ibi, T. Kurihara, S. Shimizu, and Y. Suzuki, “Detection of paper sheets based on variation of antenna resonance characteristics,” IEICE Commun. Express, vol.10, no.9, pp.625-628, Sept.2021.

(12) 清水 聡,栗原拓哉,鈴木義規,久保賢治郎,新谷一貴,岩井誠人,“アンテナインピーダンスの変化に着目した近接センサの開発,”電学論(C), vol.141, no.11, pp.1156-1157, Nov. 2021.

(13) 賀谷信幸,三宅洋平,仁田功一,“全方向に走査可能な3次元フェイズドアレイアンテナの開発~SCOPE電波COE技術課題⑤~,”信学技報,SRW2020-17, pp.41-44, Aug. 2020.

(14) http://www.dco.cce.i.kyoto-u.ac.jp/ja/PL/PL_2021_03.html
あるいは
https://www.co-nss.co.jp/press/20211115.php

(15) N. Kaya, “Three dimensional phased array antenna for communications with satellite constellations,” Proc. 15th European Conference on Antennas and Propagation, March 2021.

(16) 芹澤和伸,阿野 進,佐久間和司,清水 聡,矢野一人,鈴木義規,“電波利活用強靭化を推進するための外部開放型研究環境の概要,”信学技報,SR2021-14, pp.91-98, May 2021.

(17) T. Nakata, R. Takamatsu, K. Yoshimi, and N. Kaya, “Development of MMIC for the three dimensional phased array antenna as student project,” Proc. 16th European Conference on Antennas and Propagation, March 2022.

(2022年1月31日受付) 

坂野寿和

(さか)() 寿(とし)(かず)(正員:シニア会員)

 昭60東北大・工・通信卒.昭62同大学院博士前期課程了.同年日本電信電話株式会社入社.以来,光信号処理,フォトニックネットワーク,対災害ICT等の研究に従事.平27(株)国際電気通信基礎技術研究所入社.事業開発,ベンチャー投資業務に従事.令4-04同社波動工学研究所所長.博士(工学).平6年度本会学術奨励賞受賞.

清水 聡

()(みず) (さとる)(正員:シニア会員)

 昭62京大・工・電子卒.同年沖電気工業株式会社入社.平7千葉大大学院博士課程了.博士(工学).平7海洋音響学会論文賞受賞.現在,(株)国際電気通信基礎技術研究所に在籍.ディジタル信号処理,無線通信,メカトロニクス,センサ等の研究開発に従事.

矢野一人

()() (かず)()(正員:シニア会員)

 平12京大・工・電気電子卒.平17同大学院博士後期課程了.平16日本学術振興会特別研究員.平18(株)国際電気通信基礎技術研究所入社.以来,空間多重,MIMO伝送,周波数共用技術の研究に従事.現在,同社無線方式研究室長.博士(情報学).平18年度本会学術奨励賞受賞.

鈴木義規

(すず)() (よし)(のり)(正員:シニア会員)

 平5東北大・工・通信卒.平7同大学院修士課程,平17同大学院博士課程了.平7日本電信電話株式会社入社.主に,衛星通信システムの研究に従事.平30(株)国際電気通信基礎技術研究所波動工学研究所所長.令4-04からNTTアドバンステクノロジ株式会社.博士(工学).平14年度本会学術奨励賞受賞.

原田博司

(はら)() (ひろ)()(正員:フェロー)

 平7阪大大学院博士課程了.同年郵政省通信総合研究所(現情報通信研究機構)入所.平26京大大学院情報学研究科教授,現在に至る.移動通信技術,ソフトウェア無線・コグニティブ無線技術,IoT用無線通信技術の研究に従事.博士(工学).平17年度及び平29年度本会業績賞受賞.

用 語 解 説

Wi-SUN FAN
Wireless Smart Utility Network Field Area Networkの略.スマートメータ等IoT機器を効率的に無線接続するための国際標準規格.
Sub6GHz帯
6GHz未満の周波数帯であり,特に5Gの周波数帯である「FR1(Frequency Range 1)」のうち6GHzに近い周波数帯を指す.日本の5Gでは3.7GHz帯や4.5GHz帯が使用されている.


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