小特集 農業とエレクトロニクス   3. スマート農業におけるセンシング技術 Sensing Technologies in Smart Agriculture

小特集 農業とエレクトロニクス
 
3. スマート農業におけるセンシング技術
Sensing Technologies in Smart Agriculture

p.115
近藤 直

食糧供給を支える最先端技術を紹介!
 30年後には世界人口が約20億人増加する一方で,日本の農家人口は現在の1/3にまで減少するとの予測がある.そのような状況下で世界の食料─環境のトレードオフ問題に立ち向かう必要があり,そのための農業技術革新が叫ばれている.スマート農業はその切り札の一つであり,ロボットやAIを用いて労働力不足を解決すると同時に生産性を高め,正確な情報に基づき最適な作業と農業資材の投資により,最高の収量と品質を有する農産物を得て問題解決を図る.本稿では,これまで開発された技術の一端であるロボットやセンサの概要を工学の立場から述べる.

小特集 農業とエレクトロニクス   4. 月での米作りのための自動化・センシング技術 Possible Methods for Automatic Rice Cultivation and Sensing on the Moon

小特集 農業とエレクトロニクス
 
4. 月での米作りのための自動化・センシング技術
Possible Methods for Automatic Rice Cultivation and Sensing on the Moon

p.123
鹿島光司 伊藤浩之 深水克郎 大場隆之

Society5.0が描く新しい価値の実現に向けて

SFではありません.サイエンス&エンジニアリングです
 宇宙開発が各国により近年急速に進められ,数名~100名規模の月面における人類の活動が2030年代に実現すると想定され,本邦においてもJAXAにより検討が進んでいる.月面での活動人員の生命を支える食料は現地調達すなわち月面での食料生産が合理的であるが,地球上と異なる環境,限定的な資源量と労働力といった条件下で安定的な食料生産を行う必要がある.本稿では月面での安定的な食料生産,特に米作りの際に必要と考えられる自動栽培,センシング技術につながる現状の技術及び課題を解説する.