小特集 農業とエレクトロニクス
4. 月での米作りのための自動化・センシング技術
Possible Methods for Automatic Rice Cultivation and Sensing on the Moon
p.123
鹿島光司 伊藤浩之 深水克郎 大場隆之
Society5.0が描く新しい価値の実現に向けて
SFではありません.サイエンス&エンジニアリングです
宇宙開発が各国により近年急速に進められ,数名~100名規模の月面における人類の活動が2030年代に実現すると想定され,本邦においてもJAXAにより検討が進んでいる.月面での活動人員の生命を支える食料は現地調達すなわち月面での食料生産が合理的であるが,地球上と異なる環境,限定的な資源量と労働力といった条件下で安定的な食料生産を行う必要がある.本稿では月面での安定的な食料生産,特に米作りの際に必要と考えられる自動栽培,センシング技術につながる現状の技術及び課題を解説する.