小特集 コミュニケーションロボットの現状   6. 街角環境におけるコミュニケーションロボット Communication Robots in Public Space

小特集 コミュニケーションロボットの現状
 
6. 街角環境におけるコミュニケーションロボット
Communication Robots in Public Space

p.319
佐竹 聡 神田崇行

人々の行動から学ぶ,街角での自然なインタラクション
 これまでに筆者らは街角でのコミュニケーションロボットの研究開発を進め,実空間の様々な情報を親しみやすく分かりやすく提供する道案内サービス,客引きサービス,ビラ配りサービスなどについて実証実験を行ってきた.このために人位置計測技術や混雑緩和のための予測技術などを実現してきた.いずれのサービスも多くの利用者に好意的に利用されたが,これらの取組みの中から,「モラルインタラクション」においてはまだ課題が残ることが分かってきた.

小特集 グローバル科学社会シリーズ ──エジプト編──   小特集編集にあたって Editorial Preface

小特集 グローバル科学社会シリーズ
──エジプト編──
 
小特集編集にあたって
Editorial Preface

p.326
編集チームリーダー 後藤 敏

小特集 グローバル科学社会シリーズ ──エジプト編──   1. 教育環境 ──エジプトの高等教育── Academic Environment : Higher Education in Egypt

小特集 グローバル科学社会シリーズ
──エジプト編──
 
1. 教育環境
──エジプトの高等教育──
Academic Environment : Higher Education in Egypt

p.327
Hany HELAL Rasha SHARAF

効率的で公平な高等教育システムの実現に向けて
 本稿は,エジプトの高等教育システムにおける教育・研究環境について紹介する.具体的には,高等教育の定義,各利害関係者からの観点,及び,偏りのなく効率的で公正なシステムとするための最良のシナリオは何かについて述べる.

小特集 グローバル科学社会シリーズ ──エジプト編──   2. エジプトにおける科学,技術,イノベーションの現状 Current Status of Science, Technology and Innovation in Egypt

小特集 グローバル科学社会シリーズ
──エジプト編──
 
2. エジプトにおける科学,技術,イノベーションの現状
Current Status of Science, Technology and Innovation in Egypt

p.332
Mahmoud M. SAKR

科学技術の現状とイノベーションを促進する取組み
 本稿では,エジプトにおけるイノベーションエコシステムの現状とエジプト科学技術イノベーション戦略(ESTI2030)の概要を述べ,国のシンクタンク,専門家集団,イノベーションの全サイクルを国家機関として支援するエジプト科学研究技術アカデミー(ASRT)の役割について特に説明する.

小特集 グローバル科学社会シリーズ ──エジプト編──   3. エジプトにおけるICTの最近の動向 Recent Trends of ICT in Egypt

小特集 グローバル科学社会シリーズ
──エジプト編──
 
3. エジプトにおけるICTの最近の動向
Recent Trends of ICT in Egypt

p.336
Yousry ELGAMAL

目覚ましい発展を遂げるディジタルエジプトの現在と未来
 本稿はエジプトにおけるICTの最近動向を概説する.エジプト社会のディジタルトランスフォーメーションを促すためのエジプト戦略2030の活動の現状と将来計画を述べる.更に,エジプトの国家AI戦略と人材開発計画についても述べる.

小特集 グローバル科学社会シリーズ ──エジプト編──   4. 日本・エジプト2国間の研究協力 Research Collaboration between Japan and Egypt

小特集 グローバル科学社会シリーズ
──エジプト編──
 
4. 日本・エジプト2国間の研究協力
Research Collaboration between Japan and Egypt

p.340
Mohammed ABO-ZAHHAD Ahmed EL-GOHARY

E-JUSTのモデルケースから知る,共同研究の着実な成果
 長年にわたり,エジプト・日本2国間の研究イノベーション協力プログラムの下,両国の研究資金提供機関によるサポートを受け,数多くの優れたプロジェクトが実施されてきた.協力分野は,電子工学,通信,コンピュータ工学,再生可能エネルギー,医療,宇宙などである.本報告書では,研究協力の例を示す.これらの研究協力には2国間研究プロジェクト,共同会議,ワークショップが含まれ,研究協力のレベルを一層向上させてきた.これにより,研究イノベーション協力も強化されている.また,高等教育機関相互の連携モデルとなるエジプト日本科学技術大学(E-JUST)も設立された.

小特集 コミュニケーションロボットの現状   1. コミュニケーションロボットの商業的な動向 Market Trends for Communication Robots in Japan

小特集 コミュニケーションロボットの現状
 
1. コミュニケーションロボットの商業的な動向
Market Trends for Communication Robots in Japan

p.289
斉藤壮司

普及に向けた企業の挑戦と壁
 これまで多くの企業が商業的な成功を目指してコミュニケーションロボットを売り出してきた.ロボットとの触れ合いや会話といった体験は新鮮で,消費者の注目を浴びてきたことは確かである.しかし,企業が思い描いたように売れたロボットは一握りだ.人間形ロボットPepper の登場が象徴した「第3次ロボットブーム」も,曲がり角を迎えている.ロボット事業を続ける各社は,あの手この手で生き残りを模索し始めた.本稿では,技術系記者である筆者の独断で印象的なロボットを選び,その取組みを紹介する.過去の取材や報道をひも解きながら,企業による挑戦を振り返ってみたい.

小特集 コミュニケーションロボットの現状   5. 情報提供ロボットの実証実験例と今後の課題 Examples of Field Trials of Information-providing Robots and the Challenges

小特集 コミュニケーションロボットの現状
 
5. 情報提供ロボットの実証実験例と今後の課題
Examples of Field Trials of Information-providing Robots and the Challenges

p.311
飯尾尊優

イベントでの対話ロボットの有効性は?
 筆者は実環境で人々と対話しながら情報を提供するロボットの研究に従事している.本稿では,近年盛んになっている情報提供ロボットの実証実験について,筆者らの研究グループで行った「科学館で来館者の行動に応じて展示を説明するロボット」と「実環境で人に対話的な情報提供をする複数の対話ロボット」の二つの研究事例を紹介する.最後に,情報提供ロボットの実証実験に関する今後の課題について私見を述べる.