特集 量子機械学習
3. 量子多体問題への機械学習
Machine Learning for Quantum Many-body Problems
p.1150
野村悠祐
機械学習手法を用いて量子多体系の非自明な物理を探ろうとする動きが加速している
量子力学に従う多数の自由度が互いに相互作用し合う系を量子多体系という.現代のテクノロジーを支える磁石や超伝導などはまさにこの量子多体現象であり,量子多体系の理解は重要な課題である.本稿では,量子多体系における非自明な相関(自由度の間の量子もつれ・絡み合い)を,人工ニューラルネットワークに“埋め込む”新たな試みについて紹介する.