小特集 実用化が迫る空間伝送方式ワイヤレス電力伝送システムの進展と展望
空間伝送方式無線電力伝送の動向
Latest Trend of Spatial Transmission Wireless Power Transmission/Transfer Systems
p.1114
藤本卓也
空間伝送方式ワイヤレス電力伝送システムは実用化の期待が高まる中,国内では2022年に省令改正により構内無線局として世界初となる制度化が行われ,制度のステップ1として現在その実用化が進められている.更には,ステップ2として供給電力の増加や使用環境の拡大など,より使いやすいシステムとするための様々な研究開発が行われている.また,グローバルでも,同年ITU-Rにおいて利用周波数のガイドラインが策定され勧告として発行された.本稿では,空間伝送方式ワイヤレス電力伝送技術の最新動向として,我が国での制度化の状況,ITU-Rにおける協調議論の最新の状況,ステップ2に向けた研究開発の最新動向などについて紹介する.