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内田 豪 谷藤 学
大量の神経活動データから脳の視覚情報処理を解明する
視覚情報などの感覚情報は,脳において複数の神経細胞が活動することで表現されている.近年細胞活動の記録技術が著しく発展し,非常に多くの細胞の活動を記録できるようになった.しかし,脳の情報表現の原理を解明するためには,記録した多数の細胞の中から特定の情報を表現している細胞の組合せを見つけ出す必要がある.このための手法として,スパースモデリングは非常に有効である.本稿では,その具体例としてスパースモデリングの手法で脳における物体のカテゴリーの階層的視覚情報表現を明らかにした研究を紹介する.