小特集 7. 半導体企業から見たVDECの活動と今後の期待 Contributions and Prospects of VDEC Activities for Semiconductor Industries

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大池祐輔

半導体研究開発の礎から半導体産業創出の原動力へ
 東京大学大規模集積システム設計教育研究センター(VDEC)は1996年に発足し,多くの大学機関とネットワークを広げながら,その活動は20年を経た.VDECは恵まれた設計環境を大学研究機関へ提供し,設計のプロセスを経験する場を学生へ提供するだけでなく,試作の機会を通して設計プロセス自体への学習や気付きも促すことで,半導体企業へ優れた人材を輩出してきた.再編が進む半導体産業において,今後は大学における多様な研究成果を有機的に結び付け,小規模に商用化し市場で試していける道筋を支援し,次の半導体産業創出の火種を投じる役割を期待したい.半導体企業から見たVDECの活動と今後の期待について述べる.