pp280
三好直人
基地局の空間配置を確率的に表現・分析するための新たなアプローチ
最近,無線通信ネットワークに対して,無線ノードの位置を空間点過程を用いて表現し,そうして構成された確率モデルを解析して無線ネットワークの設計や性能評価に活かそうという,空間確率モデルの研究が活発に行われています.本稿では,この空間確率モデルについて,セルラネットワークに焦点を当てて概説します.はじめに,基本的な設定のもとでモデルを紹介し,その解析手順を説明します.その後,基本モデルを基にして,現在までにどのような実際の設定を考慮した解析がなされているのかを概観します.