小特集 機械学習を活用したネットワーク監視・予測・制御技術の最新動向   1. 機械学習を用いた仮想5Gコア網における障害原因解析手法 Root Cause Analysis in Virtualized 5GC Using Machine Learning

小特集 機械学習を活用したネットワーク監視・予測・制御技術の最新動向
 
1. 機械学習を用いた仮想5Gコア網における障害原因解析手法
Root Cause Analysis in Virtualized 5GC Using Machine Learning

p.1194
河崎純一 毛利元一 鈴木悠祐 大谷朋広

ネットワーク運用監視に機械学習を導入するためのポイントとは?
 昨今普及が進む第5世代移動通信システム(5G)のネットワークでは,仮想化技術を用いたNFV(Network Function Virtualization)の導入が拡大している.通信事業者は,仮想化によって迅速かつ柔軟に通信サービスを提供することができるようになる一方で,ネットワーク構成の複雑化により運用負荷が増大し,従来の人手中心のオペレーションでは通信品質を維持するのが難しくなる.本稿では,その解決策として期待される機械学習を用いたネットワーク運用の中から特に障害原因解析に関する取組みとして,仮想5Gコア網を対象とした機械学習による障害原因解析モデルの構築手法と性能評価の結果について述べる.

小特集 ドローン活用の今   4. 水空合体ドローン Combined Underwater and Aerial Drones

小特集 ドローン活用の今
 
4. 水空合体ドローン
Combined Underwater and Aerial Drones

p.1114
西谷明彦 川田亮一 小島淳一 松木友明 吉原貴仁

空を飛び水に潜る遠隔水中監視の可能性を広げる水空合体ドローン
 我が国における大きな課題の一つとして,インフラの老朽化が進んでおり,これには水域にある橋脚やダム,港湾岸壁関係の施設も含まれる.その点検を担う潜水士の数は,高齢化等により減少しつつある.また水産業に目を向けると漁業従事者も減少しており,いけすの見回り等の作業が負担になりつつある.筆者らはこれらの課題の解決を目的として,水空合体ドローンを開発した.目的の水域(海域)まで空中ドローンが水中ドローンを抱えて自動で飛行,着水し,その後水中ドローンを分離,作業完了後に回収して離水,陸上拠点に戻ってくる.水中からの実時間映像伝送が可能で,水中ドローンの位置を知るために音響測位機能を搭載している.本稿では,この世界初のシステムについて説明する.

小特集 ドローン活用の今   1. 世界のドローン利活用の動向と将来展望 Global Drone Utilization Trends and Future Prospects

小特集 ドローン活用の今
 
1. 世界のドローン利活用の動向と将来展望
Global Drone Utilization Trends and Future Prospects

p.1094
野波健蔵

世界のドローン飛行性能やユースケースを初めて解明
 本稿では,世界のドローン利活用の動向をドローンプラットホーマであるドローンメーカの視点から捉えて俯瞰している.特に,欧米におけるドローンメーカに注目して,回転翼・固定翼といった機体のタイプ別特徴,エンジン・電動といった機体の動力別特徴,機体の飛行性能,ユースケースと機体のタイプとの関係,物流ドローンと飛行性能,空飛ぶクルマの特徴を固定翼の有無で分類してその傾向を明らかにしている.最後にユーザの視点から利活用動向等を展望している.

小特集 ドローン活用の今   1. 世界のドローン利活用の動向と将来展望 Global Drone Utilization Trends and Future Prospects

小特集 ドローン活用の今
 
1. 世界のドローン利活用の動向と将来展望
Global Drone Utilization Trends and Future Prospects

p.1094
野波健蔵

世界のドローン飛行性能やユースケースを初めて解明
 本稿では,世界のドローン利活用の動向をドローンプラットホーマであるドローンメーカの視点から捉えて俯瞰している.特に,欧米におけるドローンメーカに注目して,回転翼・固定翼といった機体のタイプ別特徴,エンジン・電動といった機体の動力別特徴,機体の飛行性能,ユースケースと機体のタイプとの関係,物流ドローンと飛行性能,空飛ぶクルマの特徴を固定翼の有無で分類してその傾向を明らかにしている.最後にユーザの視点から利活用動向等を展望している.

小特集 5G/Beyond 5Gを実現する技術 ──フロントエンドデバイスから仮想化まで──   【基地局・コアネットワーク】 8. 仮想化ネットワークの現状と今後の展望に関して Vision of Network Virtualization

小特集 5G/Beyond 5Gを実現する技術
──フロントエンドデバイスから仮想化まで──
 
【基地局・コアネットワーク】
8. 仮想化ネットワークの現状と今後の展望に関して
Vision of Network Virtualization

p.757
中里 仁 朽津光広 板垣 毅 南里将彦

通信事業者における仮想化ネットワークの将来について
 昨今,世界各国にて第5世代セルラネットワーク(5G)のサービスが開始されている.Beyond 5Gの実現に向けて無線アクセスネットワーク(RAN : Radio Access Network)からコアネットワークまでの完全仮想化の流れが加速している.本稿では,仮想化ネットワークの優位性や5Gシステムにおける取組みと実装,オープン化の動向とBeyond 5Gへ向けた展望について説明する.

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向   3. 擬似逆正接復調によるマイクロ波心拍検出法 Microwave Heartbeat Detection Using Quasi Arctangent Demodulation

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向
 
3. 擬似逆正接復調によるマイクロ波心拍検出法
Microwave Heartbeat Detection Using Quasi Arctangent Demodulation

p.489
本間尚樹 村田健太郎 小林宏一郎 岩井守生 佐藤 敦

低マイクロ波帯に適した心拍検出法
 本稿では,低マイクロ波帯におけるバイタルサイン計測に適した擬似逆正接復調法について解説する.擬似逆正接復調法は,体表面変位幅が波長に比べて微小であっても,高精度なバイタルサインの検出を可能とする.特に,呼吸高調波を抑圧することで心拍成分への干渉を回避できるため,心拍数の検出精度を高められる.屋内環境におけるMIMO(Multiple-Input Multiple-Output)レーダを用いた実験結果から,複数人心拍数を同時に検出できることを明らかにする.

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向   2. 複数局協調型MIMOレーダを用いた多人数生体位置の計測法 A Measurement Method for Multiple Human Body Locations Using Cooperative MIMO Radar

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向
 
2. 複数局協調型MIMOレーダを用いた多人数生体位置の計測法
A Measurement Method for Multiple Human Body Locations Using Cooperative MIMO Radar

p.483
白木信之 本間尚樹 村田健太郎 中山武司 飯塚翔一

高齢者見守りシステムのためのマイクロ波生体センシング
 高齢者見守りシステムとしてマイクロ波を用いた生体センシングの需要が高まっている.本稿では,複数局協調型MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)レーダを用いた多人数生体位置の計測法について説明する.測定範囲内の人数が増加するに伴い,アンテナから遠方の対象は近い対象にブロッキングされて死角となる.そこで,複数の送受信局を用いることで対象を複数方向から観測することができ,後方対象のブロッキングを解消し,位置推定精度の向上が期待できる.本稿では,複数局の協調法について説明し,実験により1~8名の場合の位置推定精度の評価結果を示す.

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向   1. ミリ波による生体信号計測センサの開発動向 ──日常生活の中でさりげなく呼吸・心拍・血圧を同時計測── Trend of Millimeter-wave Sensor Based Vital-sign Sensing Technologies

小特集 マイクロ波・ミリ波を用いた生体計測の最新動向
 
1. ミリ波による生体信号計測センサの開発動向
──日常生活の中でさりげなく呼吸・心拍・血圧を同時計測──
Trend of Millimeter-wave Sensor Based Vital-sign Sensing Technologies

p.477
梶原昭博

ますます身近になる最新ミリ波センシング技術を紹介
 超高齢化社会を迎え,日頃から自身や家族の心拍や血圧などの生体信号を測定し,体調を把握することが望まれる.一般に測定機器の装着や操作は少なからず負担を強いるもので,特に忙しい人や高齢者には時間的拘束や測定にストレスを感じる人も少なくない.そこで日常生活を拘束することなく,日々の生体信号をさりげなく測定する技術の必要性が指摘されている.本稿では,ミリ波センサが有する高周波と広帯域性,低プライバシー侵害性等に着目して心拍変動や連続血圧などの生体信号をストレスフリーで測定する技術や応用例を紹介する.

特集 深層学習は情報・システムの研究をどう変えたか  第6部 今後の展開   17.【社会・工学・科学全般】深層学習が与える様々なインパクト Various Impacts of Deep Learning

特集 深層学習は情報・システムの研究をどう変えたか
 第6部 今後の展開
 
17.【社会・工学・科学全般】深層学習が与える様々なインパクト
Various Impacts of Deep Learning

p.446
丸山 宏

深層学習は科学や社会をどのように変えていくか?
 ディジタル計算に基づく情報技術は総体として,過去70年にわたって社会に大きなインパクトを与えてきた.情報技術約70年の歴史の中で,多くの革新的技術が開発されてきたが,深層学習ほど社会の多面において変化をもたらしているものはないだろう.本稿では特に,科学と社会に対する含意について議論する.

特集 深層学習は情報・システムの研究をどう変えたか  第5部 データ分析分野   14.【推薦】推薦システムへの深層学習の適用 Use Cases of Deep Learning in Recommender Systems

特集 深層学習は情報・システムの研究をどう変えたか
 第5部 データ分析分野
 
14.【推薦】推薦システムへの深層学習の適用
Use Cases of Deep Learning in Recommender Systems

p.430
神嶌敏弘

深層学習の推薦アルゴリズムでの利用とその有効性について
 推薦システムにおける嗜好予測には各種の機械学習手法が次々と適用されてきたが,深層学習も例外ではない.しかしながら,近年の検証実験では,深層学習による予測精度の向上を支持する結果は得られなかった.そこで,少なくとも既存手法と同程度の性能をこの検証実験で示したNeuMF とMult-VAE を取り上げ,深層学習でも予測精度が向上しない理由についても考察する.その後,推薦結果の説明や提示などにといった推薦の周辺部分に,深層学習を用いた画像・自然言語処理技術が活用されている例を紹介する.