特別小特集 北で輝く光科学技術の研究
6. ナノ粒子の光マニピュレーション
Optical Manipulation of Nanoparticles
笹木敬司
光のピンセットでナノ粒子を捕捉・操作する
光のピンセットでナノ粒子を捕捉・操作する
100年以上安全な高秘匿通信ネットワークとは
共同研究を成功に導くためのアドバイス
日本・タイ間で行っている共同研究の実例紹介と,この研究を通して学んだ経験談について述べる.また,両国間で良いパートナシップを築くための見解やアイデアなども紹介する.
3か国の労働経験を持つ研究者から見た各国と日本の違いは?
本稿ではタイ・日本・欧州における文化・教育・労働という観点からそれぞれの国の違いを筆者の経験を基に言及する.また,外国人から見た日本という視点からの見解についても述べる.
教育環境から理解するタイ社会
本稿では,科学技術を学ぶタイの学生数やタイの日本資本の会社で働く社会人の意見の紹介を織り交ぜながら,タイの教育システムについて概説する.
産業界の確かなステップアップと将来の変化をにらんだ国家戦略
本稿ではタイにおける最近の情報通信技術(ICT)の動向を紹介する.現在の産業界の動向と政府の支援政策について述べた後に,人材育成とその課題について述べる.
時間を掛けて生体機能を見る
ウェアラブル生体信号センサの発展は,モニタリング時間の量的増加のみでなく取得される情報の質的変化をもたらした.日常の自由行動下で測定される長時間心拍変動は,コントロールされた条件で測定される短時間心拍変動で確立された自律神経機能評価法をそのまま適用することはできないが,その一方で,短時間心拍変動からは得られない基底心拍数や健康リスクの把握,睡眠時無呼吸のスクリーニングなどに有用な情報を含んでいる.心拍変動を中心に,長時間モニタリングによる生体機能評価の課題と有用性について述べる.
生体計測データをよりどころにした生体現象理解の理論構築を目指して
生体計測の応用の歴史を振り返ると,生体計測が人々の大いなる期待に必ずしも応えられてこなかったことを認めざるを得ない.生体信号の悩みの一つであるその変動性を再考すると,生体機能維持のための冗長性が計測値の変動を生んでいることが示唆される.生体システムは様々なサブシステムから成っており,それらの補償的・協調的な機能発揮のために,生体計測値が不安定に見えたり,理論と相矛盾するような現象が計測されることがあると考えられる.単純化された理論に合うように生体計測データを処理してしまうのではなく,シミュレーション技術などを用いて,生体計測データをよりどころにした生体現象の理論の再構築が望まれる.
IoT時代に求められるビッグデータとディープデータの統合
身に着けて生体機能を計測できるセンサと実験室での高精度・多項目計測を組み合わせることで,日常的に人間機能を計測する生体計測技術,更に,そのデータを統合して生体機能を評価する指標を導き出す技術について,IoT時代を踏まえて動向を俯瞰する.IoT計測で得られるビッグデータと高精度・多項目のディープデータをいかに統合するか,また,人間の反応だけでなく刺激データを同時取得することの意義,生体機能計測としてデータ処理上の留意点について概説する.