峰村今朝明 明石友行
ICTで機械の故障診断・予知をサポート
ICTで機械の故障診断・予知をサポート
移動通信ネットワークにより広がるドローンの適用可能性
トップ対談により浮き彫りにされる課題,そして連携への期待
IoT,スマートシティの世界的な普及に向けて!
IoT及び,それに関連するデジュール国際標準化機関(ITU-T, ISO/IEC JTC 1等)の標準規格策定の現状と活用の方向性についての報告である.IoTの標準化の端緒は,いわゆるID(識別子:Identifier)の規格化と,そのIDを電子的に扱うことができるRFID(Radio Frequency Identifier)の規格化である.2006年頃からその動きは始まり,センサネットワーク,IoT,スマートシティへと領域は広がっていった.特にスマートシティは,IoTの活用がその実現手段と考えられており,IoT標準の応用先として捉えるべきである.
「身の丈IoT技術」が地域の産業創成を活性化する
神奈川県相模原市では,地域企業の生産性向上を目的として,生産現場の見える化を実現するIoT技術の開発及び導入検証を進めている.導入する分野は,当初の目的であった①中小企業の生産管理の分野だけでなく,②精密農業分野,③Quality of Life(QoL)向上のための生活モニタ分野にまで広がってきている.IoT技術を導入において重要となるのは,導入される顧客側と,IoT技術を提供するIoTツールベンダとの協働作業が重要であることが,導入検証を進めていく中で明らかになってきた.事例を通して,身の丈のIoT技術導入を進めている「Sagamiharaモデル」を紹介する.
形状記憶合金シートや細胞で立体構造を作る
私たち日本人が小さい頃から慣れ親しんでいる折り紙は,近年,工学分野をはじめとして様々な分野に応用されている.特に医療や再生医療への応用は,微細加工技術,3Dプリンティング技術との組合せにより,目覚ましく発展してきている.iPS細胞などを用いた再生医療においては,細胞で狙った立体構造を安価に大量に作る必要がある.そこで,細胞を折り紙のように折ることで簡単に立体構造を構築することができると考えた.本稿では,筆者がこれまで取り組んできた折り紙技術を用いた医療器具や再生医療への応用に向けた研究について紹介する.
新たな視点によるイノベーションを期待して
折り紙の優れた点は展開収縮できる点である.折り紙の産業化はこの特徴をいかに安価に引き出せるかであるが,時にこの特徴を抑え込むことも要求される.例えば長年の課題であるペットボトルが一旦折り畳まれた後,スプリングバック力で元に戻ったりする.このように折り紙構造の産業化は困難であるが,最近産業化に近づきつつある①人間より器用さで劣る折り紙ロボットでも折れる型紙を求める折り紙式プリンタ,②ハニカムコアを凌駕することを目指したオクテットトラスコア,③優れたエネルギー吸収特性を示す折り紙構造,の3点をここで紹介する.
効率的な処理のためのテクニックを紹介
展開図というと,小学校の算数の時間に,立方体や直方体,その他様々な多面体を,楽しみながらチョキチョキと切り開いたことを懐かしく思い出される方が多いだろう.また,立方体の11種類の展開図を見て,元の立方体のどの辺を切るかという,二次元図形と三次元立体の対応に頭をひねった方も多いだろう.本稿では,与えられた多面体に対して展開図は何個あるかを求める数え上げや,展開図を漏れなく重複なく全て求める列挙について述べる.