小特集 通信障害と社会   2.「ライフライン」としての次世代サイバーインフラの実現に向けて Realizing Next Generation Cyber Infrastructure as “Lifeline”

小特集 通信障害と社会
 
2.「ライフライン」としての次世代サイバーインフラの実現に向けて
Realizing Next Generation Cyber Infrastructure as “Lifeline”

p.29
中尾彰宏

近年の大規模な通信障害で我が国の社会経済活動に大きな支障が出たことは記憶に新しい.社会経済活動や生命の維持のために情報通信を基礎とするコンピュータやネットワークを駆使して創造される「サイバー世界」を支えるインフラ「次世代サイバーインフラ」が重要である.これからは,国家の命運を左右するとも言われる「人類のライフライン(生命線)」としての重要インフラである次世代サイバーインフラを産学官で実現するための活動を推進するべきである.
 本稿では,電子情報通信学会での産学官への提言に向けた取組みを紹介し議論する.

小特集 通信障害と社会   1.通信障害と社会 Communication Service Outage and Society

小特集 通信障害と社会
 
1.通信障害と社会
Communication Service Outage and Society

p.24
谷脇康彦

通信ネットワークの構造変化に伴い,通信サービスの提供に関わるリスク因子の増大と多様化が進み,無謬主義からリスク管理主義への転換が求められる中,リスクの外的要因に対する機能保証と内的要因に対する信頼性向上を2本柱とする統合的なリスク管理・対処の手法の確立が求められている.本稿では通信障害をめぐる環境変化の中で通信事業者が取り組むべき対策の基本的な枠組みについて整理する.

小特集 通信障害と社会   2.「ライフライン」としての次世代サイバーインフラの実現に向けて Realizing Next Generation Cyber Infrastructure as “Lifeline”

小特集 通信障害と社会
 
2.「ライフライン」としての次世代サイバーインフラの実現に向けて
Realizing Next Generation Cyber Infrastructure as “Lifeline”

p.29
中尾彰宏

近年の大規模な通信障害で我が国の社会経済活動に大きな支障が出たことは記憶に新しい.社会経済活動や生命の維持のために情報通信を基礎とするコンピュータやネットワークを駆使して創造される「サイバー世界」を支えるインフラ「次世代サイバーインフラ」が重要である.これからは,国家の命運を左右するとも言われる「人類のライフライン(生命線)」としての重要インフラである次世代サイバーインフラを産学官で実現するための活動を推進するべきである.
 本稿では,電子情報通信学会での産学官への提言に向けた取組みを紹介し議論する.

小特集 通信障害と社会   1.通信障害と社会 Communication Service Outage and Society

小特集 通信障害と社会
 
1.通信障害と社会
Communication Service Outage and Society

p.24
谷脇康彦

通信ネットワークの構造変化に伴い,通信サービスの提供に関わるリスク因子の増大と多様化が進み,無謬主義からリスク管理主義への転換が求められる中,リスクの外的要因に対する機能保証と内的要因に対する信頼性向上を2本柱とする統合的なリスク管理・対処の手法の確立が求められている.本稿では通信障害をめぐる環境変化の中で通信事業者が取り組むべき対策の基本的な枠組みについて整理する.

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――   カーネル法のそのとき The “Moment” of the Kernel Method

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
 
カーネル法のそのとき
The “Moment” of the Kernel Method

p.1100
前田英作

ベクトル間の内積を利用して効率的な非線形演算を実現するカーネル法は,1990年代後半におけるサポートベクトルマシン(SVM)の普及とともに広く知られるようになり,その後,様々な形で利用されるようになった.SVMの発案からカーネル法の普及に至るカーネル法の「そのとき」,そのアイデアの源流である「その前」,そしてその後の展開である「それから」について触れてみたい.

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――   イメージベーストレンダリングのそのとき The “Moment” of Image-based Rendering

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
 
イメージベーストレンダリングのそのとき
The “Moment” of Image-based Rendering

p.1086
岡部孝弘

任意視点・任意照明環境における写実的な画像の生成は,コンピュータグラフィックス(CG)とコンピュータビジョン(CV)の学際的な研究課題の一つである.イメージベーストレンダリングは,画像から画像を直接生成することで,写実的な任意視点・任意照明画像の生成を行うものである.本稿では,イメージベーストレンダリング分野の金字塔的な研究として,SIGGRAPH2000で発表されたDebevecらの論文に焦点を当て,その時代背景やその後も含めて,イメージベーストレンダリングのそのときについて考える.

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――   AlexNetのそのとき The “Moment” of AlexNet

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
 
AlexNetのそのとき
The “Moment” of AlexNet

p.1082
牛久祥孝

本稿では,深層学習の進化の契機となった要素を解説し,特にAlexNetの影響力に注目する.まず,初期の機械学習手法が直面していた課題を回顧する.そして深層学習の台頭を許した背景として,GPUの利用と大規模データセットの整備について焦点を当てる.そして,AlexNetの登場とその衝撃を詳述し,深層学習が注目を集めるきっかけとなった技術的影響について掘り下げる.

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――   研究の「そのとき」を考える Thinking about the “Moment” of Research

小特集 そのとき研究の歴史が動いた ――画像認識の発展の歴史を振り返って――
 
研究の「そのとき」を考える
Thinking about the “Moment” of Research

p.1074
岩村雅一

研究を続けていると,多くの研究者に影響を与える「当たり」の研究に出会うことがある.そのような研究は,どうして当たったのであろうか? ともすれば研究内容だけに注目してしまいがちであるが,その理由の一端はそれを生み出した時代背景にあるのかもしれない.本小特集では,過去の「当たり」の研究がどのように生まれ,その後の研究シーンにどのような影響を与えたのかを,ゆかりのある研究者に解説して頂く.本稿では,その企画意図と「当たり」の研究テーマの生まれ方の一例を述べ,更に研究活動のライフサイクルという考え方を紹介する.